5月13日(水)、神奈川県横浜市立荏子田小学校にて、
第1回「ZOJIRUSHIユメセンサーキット2015」が開催されました。
夢先生は、波戸康広さんが務め、1・2時間目(5年1組)と
3・4時間目(5年2組)に「夢の教室」を行いました。
「夢の教室」前半35分はゲームの時間。この日は台風一過の影響もあってか、気温もぐんぐん上昇。
ゲームが始まる前に、アシスタントの式田さんが水分・塩分補給の大切さを子どもたちに教えてくれました。
また、この日は偶然にも体育館内に迷い込んだ鳩がいたことから、今回の夢先生である波戸さんからは、ポッポ先生と呼んでくださいと自己紹介がありました。ウォーミングアップのあとは、チーム戦でのゲーム。先生からは勝ち負けよりも、全力でトライすることが大切だとお話がありました。ラストは、クラス全員が一丸となって課題をクリアするゲームにチャレンジ。うまくいかないときには、ひとりひとりが勇気を持って意見を出し合い、みんなで協力し合うことが大切だということをゲームを通して学んでいきました。
「夢の教室」後半55分はトークの時間。波戸さんのこれまでの体験を話したり、子どもたちと一緒に夢について語り合いました。淡路島出身の波戸さん。近隣の地域にはサッカー少年団しかなかったことから、なんとなくサッカーを始めますが当初はそれほど興味もありませんでした。しかし、4年生になったとき、当時のコーチがビデオで見せてくれたマラドーナのプレーに心を奪われた波戸さんはプロサッカー選手になることを決意します。それからは、プロ選手になるために今、何ができるかを考え毎日を過ごすようになります。授業の合間の休み時間にはリフティングやドリブルの練習など、自分でアイデアを出しながら日々練習を重ねました。5年生になったときには、淡路島大会で優勝することを目標に掲げ、チームのみんなで協力し、努力を続けます。その結果、淡路島大会で優勝し県大会に進みます。県大会の1回戦で優勝候補と当たった波戸さんたちですが、勝負はPK戦までもつれ込みます。そして、相手のPKをキーパーが止めれば勝ちというところまできたとき、自然とチーム全員が手を握り合っていました。その試合に勝利できたとき、波戸さんはひとりひとりが努力を続け、自信を持ち、みんなで協力すれば大きなチカラになるということを学んだそうです。
結局、その後、決勝まで駒を進めた波戸さんたちですが、決勝戦では敗れてしまいました。悔しい想いを胸に、同じ中学へ入学する友達と、次は絶対県大会で優勝することを誓い合いました。中学校に入っても最初の大会から試合に出させてもらった波戸さんですが、試合の翌日から、チームメイトからいじめを受けるようになります。1年生から試合に出ていることで先輩たちから目をつけられたのです。波戸さんは、ボールを使った練習にも参加させてもらえず、このままでサッカー選手になれるのかな、これからどうすればいいのかなと思うようになり、学校に行くのも嫌になりました。それでも、学校に足を向かわせたのはサッカー選手になるんだという強い想いでした。
小学生の頃、授業の休み時間にひとりで練習し続けていたことを思い出し、筋トレや自主練を続けました。それからは、今の状況を変えるためにどうすればいいかを考え、家から40分の場所にある大人のサッカーチームに入れてもらい練習を続けました。
先輩たちが卒業し、3年生になった頃にはまわりの環境も変わり、もう一度みんなで県大会で優勝することを目指し、1年間必死に努力を続けました。結果はまた準優勝でしたが、そのときの努力が実り、憧れの高校へと入学することができました。
目標は達成できませんでしたが、あきらめずに努力を続けたからこそ、成長できたと思うと話してくれました。
全国大会は当たり前、日本一を目指す強豪校へ入学した波戸さん。部員も100人以上おり、最初は試合にも出れませんでしたが、試合に出たい、憧れの舞台に立ちたいという一心で努力を続け1年生の冬の全国大会でベンチ入り、2戦目で初出場を遂げ、その試合の頑張りが評価され、3戦目ではスタメンで試合に出ました。その試合には敗れてしまいましたが、自分が2年生になったら、チームを引っ張っていくんだと決心します。しかし、そんな矢先、波戸さんはケガでサッカーができなくなります。手術を余儀なくされ、車椅子の生活と1年間のリハビリが続きました。そのとき、身の回りの生活やリハビリでチームメイトに支えられ、自分の夢はみんなに支えられているんだと実感しました。リハビリ期間はボールを使った練習はできませんでしたが、筋トレやプロ選手の映像をたくさん見て勉強し、行動し続けることで3年生になった時に自分の成長を感じることができました。
結局、全国大会で優勝を果たすことはできませんでしたが、スカウトの目に留まり、プロサッカー選手になることができた波戸さん。
授業の最後は、「夢を叶えるまで、ずっといいことばかりではない。でも、簡単にあきらめずにやり続ける。だから、成長する。その積み重ねが夢に近づく」と熱いメッセージで締めくくられました。
嶋内さん【将来の夢:キャビンアテンダント】
ゲームに挑戦したり、先生の話を聞いて、みんなで協力して取り組むことが大切だとわかりました。
夢を叶えるために、これから英語をしっかりと勉強したいと思いました。
斉藤くん【将来の夢:野球選手】
ひとりひとりが自信を持ち、チームみんなで勇気を持って試合にのぞむことで兵庫県大会まで勝ち進んだという話が印象に残りました。
波戸先生のように、今の自分に何ができるかをよく考えて、素振りをたくさんしたり、いろいろと努力してもっとうまくなりたいと思いました。
山﨑くん【将来の夢:サッカー選手(キーパー)】
夢をあきらめずに頑張って続けることで、成長できるという話が印象に残りました。
まずは好き嫌いをなくして身長を伸ばしたいと思います。キーパー練習を毎日しっかりとやって、もっとうまくなりたいです。
山本さん【将来の夢:サッカー選手(なでしこJAPAN)】
試合に勝てなかったとしても、チームみんなで一緒に取り組むことが大切だとわかりました。
チーム練習だけじゃなく、夢を叶えるためにできることを考えて、自主練をしようと思います。