象印 ZOJIRUSHI

第2回
沖縄県 南城市立玉城小学校

夢先生はロンドンオリンピック女子柔道銀メダリストの杉本美香さん!

杉本 美香(すぎもと みか)
兵庫県出身。小学生時に柔道を始め、中学3年時に全国中学校柔道大会団体戦で優勝。高校時代には全国高校柔道選手権大会で優勝を果たしました。筑波大学進学後はシニア大会で活躍。2005年には、講道館杯優勝のほか、アジア柔道選手権大会78kg超級、無差別級で2冠を達成など数々のタイトルを獲得しました。
大学卒業後も全日本選抜柔道体重別選手権大会4連覇、グランドスラム優勝、アジア競技大会優勝など第一線で活躍。2010年には、史上3人目となる世界柔道選手権大会2階級制覇を成し遂げました。2011年には皇后杯全日本柔道選手権大会で初優勝。2012年にはロンドンオリンピックに出場して銀メダルを獲得、同年11月に現役を引退しました。

第2回「夢の教室」活動レポート

5月26日(火)、沖縄県南城市立玉城小学校にて、
第2回「ZOJIRUSHIユメセンサーキット2015」が開催されました。
夢先生は、杉本美香さんが務め、3・4時間目(5年1組)と
5・6時間目(5年2組)に「夢の教室」を行いました。

うまくいかないときは、みんなで意見を出し合うことが大切。

「夢の教室」前半35分はゲームの時間。まずは、ゲームが始まる前に、杉本さんの投げ技を子どもたちの前で披露。勇気を持って立候補した子どもたちもその迫力に大興奮でした。
また、天候にも恵まれたこの日は、体育館の気温もぐんぐん上昇。ゲームが始まる前に、アシスタントの安永さんから水分・塩分補給の大切さについてのお話がありました。
最初のゲームは、チーム戦。各チーム、苦戦しながらも作戦タイムで意見を出し合いゲームを進めていきました。ゲームの時間最後は、クラス全員でチームを組み、その日の宿題をかけて勝負!クリアすれば宿題なしということで、クラスみんなが一致団結し、一生懸命頑張りました。杉本先生からは、うまくいかないときこそ、ひとりひとりが考えて、みんなで意見を出し合うことが大切だというお話がありました。

運動して汗をかいた後は、しっかり水分・塩分補給!麦茶と沖縄の塩でつくった、麦茶ソルトドリンクをゲームの時間のあと、みんなで飲みました!

自分が頑張ると、みんなが笑顔になる。それが大きなチカラになる。

「夢の教室」後半55分はトークの時間。杉本さんのこれまでの体験を話したり、子どもたちと一緒に夢について語り合いました。
小さい頃から力が強かった杉本さんは、小学校5年のとき、知り合いのお母さんのススメで柔道の見学に行き、人が人を投げる音に衝撃を受け、これは私のスポーツだと確信します。それ以来、とにかく柔道が楽しく6年生のときの夢は、もうオリンピック選手になることでした。もちろん中学に入ってからも、柔道を続けた杉本さんですが、先輩を投げると怒られてばかりで、柔道は人を投げるスポーツなのに、ここで自分は強くなれるのかと思うようになり、転校することを決意します。大きな決断でしたが、オリンピックに出たいという想いが後押ししてくれました。その結果、高校1年生で全国2位、2年生で優勝することができました。一番高い表彰台に立ったとき、家族や友達、応援してくれていたすべての人たちの笑顔が目に留まりました。自分が頑張れば、周りの人たちはこんなにも喜んでくれるんだと実感できた瞬間でした。

友達が笑顔で励ましてくれたから、一人じゃないと実感できた。

高校3年生のときにはU-20日本代表に選ばれ、優勝を目指して戦いますが、この試合で足をケガをしてしまいます。大好きな柔道はもちろん、歩くことさえできず、相当落ち込んでしまいましたが、手術を終えた翌日には、笑顔が戻りました。それは、入院中にお見舞いにきてくれたたくさんの友達のおかげでした。苦しいリハビリ生活でしたが、自分はこんなにもたくさんの人たちに支えられているんだと実感することもできました。その後、支えてくれた人たちを喜ばせたいという強い想いで努力を続け、大学3年生のときに日本一になりました。
ケガをしたけど、みんなを笑顔にすることができたと喜んでいた杉本さんですが、また大きなケガをしてしまいます。このときは本当に落ち込み、なんで私ばかりがケガをするんだろう、自分が世界で一番かわいそうだと思っていました。でも、このときも、大切なことに気づかせてくれたのは、友達の笑顔でした。みんなが笑顔で励ましてくれましたが、その眼の奥はとても悲しく見えたのです。自分と同じように、友達も一緒に苦しんでくれているのがわかりました。そのとき、自分は一人で頑張っているんじゃないと気づくことができたのです。大きなケガでしたが、もう一度、みんなの笑顔がみたい、その一心でリハビリを続け、しっかりと治すことに専念しました。

つらいときも、うれしいときも、いつも笑顔でいること。
自分が笑顔でいれば、みんなも笑顔でいてくれる。

ケガとの戦いでもあった杉本さんは、25歳のときにまた大きなケガをしてしまいます。それでもそこは、何度もケガを乗り越えてきた杉本さん。こんなケガで落ち込んでいられない、ケガで柔道はやめれないと思い、落ち込むことなく頑張ります。みんなの笑顔がみたいという気持ちをチカラに変えて努力を続けた結果、初めて世界選手権で優勝し、オリンピック代表の座を掴むことができました。たくさんケガをしましたが、「ひとつのことをやり続ければ結果は必ず出るんだ」それが何よりうれしかったと杉本さんは話してくれました。
27歳のとき、ついに夢の舞台に立った杉本さん。金メダルを目指して戦い続けましたが、結果は銀メダルでした。一番高い表彰台に立てなかった杉本さんは、笑顔でいることができませんでした。金メダルという結果で、みんなに笑顔になってもらいたい、みんなにありがとうと伝えたかったからです。でも、試合が終わったときのまわりの笑顔は本当の笑顔でした。そのとき、はじめてこれでよかったんだと実感できたそうです。
授業の最後には、これまでのエピソードを振り返りながら、「つらいときも、うれしいときも、いつも笑顔。自分が笑顔になると、みんなも笑顔になる。」「夢にチャレンジするときは、落ち込むこともつらいこともあると思う。でも、何があっても笑顔を忘れないでほしい」と素敵な笑顔で子どもたちに話してくれました。

「夢の教室」を終えて。〜担任の先生と子どもたちの感想〜

「夢の教室」で印象に残ったことは何ですか?
杉本先生の話を聞いて、これから夢を叶えるためにやってみようと思ったことはありますか?

中村くん【将来の夢:バスケットボール選手】

中村くん(左)崎原先生(中)平良くん(右)

みんなで作戦を立てて、チーム一丸となってゲームに勝てたことがうれしかったです。

夢を叶えるために、苦しいときでももっと練習を頑張ろうと思いました。

平良くん【将来の夢:テニス選手】

夢に向かっていく気持ちが大切だということがわかりました。

夢を叶えるために今できることは何かを考えて練習しようと思いました。

崎原先生の感想
杉本先生と接しているとき、話を聞いているときの子どもたちの笑顔や真剣さが印象に残りました。
自分の大きな夢を叶えた人の話を間近で聞くことができ、子どもたち同様、私もうれしく思いました。
夢が決まっている子も、決まっていない子も、夢を持つことの大切さを学ぶことができ、この先、悔しいことや失敗することがあっても、笑顔で乗り越えていってほしいと思いました。

國仲さん【将来の夢:テニス選手】

國仲さん(左)岸本先生(中)大城くん(右)

どんなときでも笑顔でいることが大切だということがわかりました。

つらいときでも、くじけず、ずっと笑顔でいようと思いました。

大城くん【将来の夢:バスケットボール選手】

ケガをしてもいつも笑顔でいることがすごいと思いました。

苦しいときも頑張って体を動かして練習しようと思いました。

岸本先生の感想
みんながずっと笑顔だったことがとにかくうれしかったです。
ゲームの時間もみんな前向きに作戦を練って、一丸となって取り組んでいたのが印象的でした。
教室での時間も、前のめりになって、目をキラキラ輝かせながら話を聞いていて、普段発言しないような子どもたちも、自分から夢を語っている姿が頼もしく、うれしかったです。

開催校について

学校の写真

学校名
南城市立玉城小学校
http://www.edu.city.nanjo.okinawa.jp/tamasyo/
所在地
南城市玉城字屋嘉部3番地
開校
1882年
児童数
333名(平成27年5月現在)
特徴
「進んで学習する子(知育)・心豊かで思いやりのある子(徳育)・最後までやりぬく子(体育)」を学校教育目標に掲げています。また、「かしこく やさしく たくましく」を児童用教育目標とし、問題意識と積極性を持ち、学ぶ楽しさを知ることや、自他を大切にし調和のとれること、あきらめずに最後までやりぬく気力と体力の充実した子どもの育成を目指しています。

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