5月26日(火)、沖縄県南城市立玉城小学校にて、
第2回「ZOJIRUSHIユメセンサーキット2015」が開催されました。
夢先生は、杉本美香さんが務め、3・4時間目(5年1組)と
5・6時間目(5年2組)に「夢の教室」を行いました。
「夢の教室」前半35分はゲームの時間。まずは、ゲームが始まる前に、杉本さんの投げ技を子どもたちの前で披露。勇気を持って立候補した子どもたちもその迫力に大興奮でした。
また、天候にも恵まれたこの日は、体育館の気温もぐんぐん上昇。ゲームが始まる前に、アシスタントの安永さんから水分・塩分補給の大切さについてのお話がありました。
最初のゲームは、チーム戦。各チーム、苦戦しながらも作戦タイムで意見を出し合いゲームを進めていきました。ゲームの時間最後は、クラス全員でチームを組み、その日の宿題をかけて勝負!クリアすれば宿題なしということで、クラスみんなが一致団結し、一生懸命頑張りました。杉本先生からは、うまくいかないときこそ、ひとりひとりが考えて、みんなで意見を出し合うことが大切だというお話がありました。
「夢の教室」後半55分はトークの時間。杉本さんのこれまでの体験を話したり、子どもたちと一緒に夢について語り合いました。
小さい頃から力が強かった杉本さんは、小学校5年のとき、知り合いのお母さんのススメで柔道の見学に行き、人が人を投げる音に衝撃を受け、これは私のスポーツだと確信します。それ以来、とにかく柔道が楽しく6年生のときの夢は、もうオリンピック選手になることでした。もちろん中学に入ってからも、柔道を続けた杉本さんですが、先輩を投げると怒られてばかりで、柔道は人を投げるスポーツなのに、ここで自分は強くなれるのかと思うようになり、転校することを決意します。大きな決断でしたが、オリンピックに出たいという想いが後押ししてくれました。その結果、高校1年生で全国2位、2年生で優勝することができました。一番高い表彰台に立ったとき、家族や友達、応援してくれていたすべての人たちの笑顔が目に留まりました。自分が頑張れば、周りの人たちはこんなにも喜んでくれるんだと実感できた瞬間でした。
高校3年生のときにはU-20日本代表に選ばれ、優勝を目指して戦いますが、この試合で足をケガをしてしまいます。大好きな柔道はもちろん、歩くことさえできず、相当落ち込んでしまいましたが、手術を終えた翌日には、笑顔が戻りました。それは、入院中にお見舞いにきてくれたたくさんの友達のおかげでした。苦しいリハビリ生活でしたが、自分はこんなにもたくさんの人たちに支えられているんだと実感することもできました。その後、支えてくれた人たちを喜ばせたいという強い想いで努力を続け、大学3年生のときに日本一になりました。
ケガをしたけど、みんなを笑顔にすることができたと喜んでいた杉本さんですが、また大きなケガをしてしまいます。このときは本当に落ち込み、なんで私ばかりがケガをするんだろう、自分が世界で一番かわいそうだと思っていました。でも、このときも、大切なことに気づかせてくれたのは、友達の笑顔でした。みんなが笑顔で励ましてくれましたが、その眼の奥はとても悲しく見えたのです。自分と同じように、友達も一緒に苦しんでくれているのがわかりました。そのとき、自分は一人で頑張っているんじゃないと気づくことができたのです。大きなケガでしたが、もう一度、みんなの笑顔がみたい、その一心でリハビリを続け、しっかりと治すことに専念しました。
ケガとの戦いでもあった杉本さんは、25歳のときにまた大きなケガをしてしまいます。それでもそこは、何度もケガを乗り越えてきた杉本さん。こんなケガで落ち込んでいられない、ケガで柔道はやめれないと思い、落ち込むことなく頑張ります。みんなの笑顔がみたいという気持ちをチカラに変えて努力を続けた結果、初めて世界選手権で優勝し、オリンピック代表の座を掴むことができました。たくさんケガをしましたが、「ひとつのことをやり続ければ結果は必ず出るんだ」それが何よりうれしかったと杉本さんは話してくれました。
27歳のとき、ついに夢の舞台に立った杉本さん。金メダルを目指して戦い続けましたが、結果は銀メダルでした。一番高い表彰台に立てなかった杉本さんは、笑顔でいることができませんでした。金メダルという結果で、みんなに笑顔になってもらいたい、みんなにありがとうと伝えたかったからです。でも、試合が終わったときのまわりの笑顔は本当の笑顔でした。そのとき、はじめてこれでよかったんだと実感できたそうです。
授業の最後には、これまでのエピソードを振り返りながら、「つらいときも、うれしいときも、いつも笑顔。自分が笑顔になると、みんなも笑顔になる。」「夢にチャレンジするときは、落ち込むこともつらいこともあると思う。でも、何があっても笑顔を忘れないでほしい」と素敵な笑顔で子どもたちに話してくれました。
中村くん【将来の夢:バスケットボール選手】
みんなで作戦を立てて、チーム一丸となってゲームに勝てたことがうれしかったです。
夢を叶えるために、苦しいときでももっと練習を頑張ろうと思いました。
平良くん【将来の夢:テニス選手】
夢に向かっていく気持ちが大切だということがわかりました。
夢を叶えるために今できることは何かを考えて練習しようと思いました。
國仲さん【将来の夢:テニス選手】
どんなときでも笑顔でいることが大切だということがわかりました。
つらいときでも、くじけず、ずっと笑顔でいようと思いました。
大城くん【将来の夢:バスケットボール選手】
ケガをしてもいつも笑顔でいることがすごいと思いました。
苦しいときも頑張って体を動かして練習しようと思いました。