象印 ZOJIRUSHI

第2回
広島県 学校法人鶴学園なぎさ公園小学校

夢先生は北京オリンピック陸上女子日本代表の小林祐梨子さん!

小林 祐梨子 (こばやし ゆりこ)
兵庫県出身。須磨学園高校在学中の2005年に世界ユース陸上競技選手権大会に出場し、女子1500mで銀メダルを獲得しました。アジア陸上競技選手権大会では銅メダルを獲得。また、同年、スーパー陸上の1500m、3000mで高校新記録を樹立しました。翌2006年には、IAAFグランプリ大阪大会で1500mの日本新記録をマーク。世界ジュニア選手権では銅メダルを獲得。全国高校駅伝では区間新記録樹立、3年連続区間賞を獲得し、同校の優勝に貢献しました。同年のアジア競技大会では銀メダルを獲得。高校卒業後の2007年に株式会社豊田自動織機に入社、女子陸上部に入部しました。2008年の日本陸上競技選手権大会女子5000mで優勝。同種目の日本代表として同年に開催された北京オリンピックに出場しました。2009年には世界陸上選手権大会に出場し、決勝に進出。2015年1月に現役を引退し、現在は陸上教室や講演、ゲストランナーなど幅広く活動しています。

第1回「夢の教室」活動レポート

5月31日(火)、広島県学校法人鶴学園なぎさ公園小学校にて、
第2回「ZOJIRUSHIユメセンサーキット2016」が開催されました。
夢先生は、小林祐梨子さんが務め、
3・4時間目(5年翌檜組)と5・6時間目(5年銀杏組)に
「夢の教室」を行いました。

みんなの意見を聞くことでチームが1つに。

「夢の教室」前半35分はゲームの時間。まずはゲームが始まる前にアシスタントの小林弥生さんから、水分・塩分補給の大切さを教わりました。ゲームの時間では、途中で小林さんを中心として作戦タイムを取りながら、目標に向かってみんなで意見を出し合い取り組みました。ゲームの最後には小林さんから、「走ることが得意な人も苦手な人もいるけれど、みんなそれぞれ違うアイデアを持っているから、みんなの意見を聞いてチームのまとまりを感じてみよう。」とメッセージがありました。

運動して汗をかいた後は、しっかり水分・塩分補給!ゲームの時間のあと、みんなで冷たいスポーツドリンクを飲みました!

きっかけは、6年生の時に見たシドニーオリンピック。

「夢の教室」後半55分はトークの時間。小林さんのこれまでの体験を聞いたり、一緒に夢について語り合いました。兵庫県小野市で生まれ育った小林さんは、小学生の頃運動が苦手で、6年間所属したバレー部でも試合に出ることは一度もありませんでした。そんな中でも唯一得意だったのが走ること。小林さんは市の陸上大会で800メートルに出場し、3位に輝きました。何も得意なことがない小林さんにとって、この結果は嬉しいものでした。
小学校卒業が近づく頃、帰宅するとテレビでシドニーオリンピックが放送されていました。この大会で金メダルを取ったマラソンの高橋尚子選手に憧れ、卒業アルバムの将来の夢にはその勢いで「8年後のオリンピックに出ること」と書いたそうです。県大会にも出たことがないのに、ほんの思いつきで書いたオリンピックという舞台は、当時想像すらできないものでした。

大きな夢に向かって「いま、何をすべきか」を考えて走った。

中学に入学した小林さんは陸上部に入部し、長距離の選手になります。しかし、隣で練習する幅跳びの選手をうらやましく思うことが増えるなど、長距離という種目に対しては、なかなかモチベーションを保てない日が続きました。その姿を見た先生から教わったのは、何かに向かって頑張ることが大切だということ。それを聞いた小林さんは「全国大会出場」を目標に掲げました。さらに目標に向けて「今何をすべきか」を考えないといけないということを教わった小林さんは、練習を決して休まないことをノルマに毎日の練習に励みました。
一日も休まずに一年間の練習をやり遂げた結果、小林さんは目標だった全国大会に1,500メートルの選手として出場することができました。実際に出場してみると、「出るからには優勝したい」と思うようになり、その後に立てた次の目標は「全国大会優勝」。なんとその一年後、小林さんは本当に全国大会で優勝し、「4分07秒86」という日本記録まで樹立したのです。これは今も破られていない日本記録です。

「チームワーク」は陸上競技に関係ないものだと思っていたけれど・・・

もちろん、「日本で一番」はいつまでも続くわけではありません。小林さんは高校入学後の大会で負けてしまい、ひどく落ち込みました。はじめて失敗することの怖さを経験したのです。しかし、落ち込む小林さんには、必死で励ましてくれる駅伝チームの仲間がいました。「落ち込まないで、頑張ろう」「今度はチームで一緒に頑張ろうよ」。仲間たちの励ましは小林さんの自信となり、「今度はチームとして走りたい」という強い気持ちを抱くようになりました。仲間と共に練習に励んで迎えた駅伝大会。小林さんは「20人抜き」を実現してチームを優勝に導いたのです。「支えてくれた仲間のために」という気持ちがなければ、「20人抜き」は達成できませんでした。
個人で日本一。チームで日本一。残るはオリンピックの舞台です。小学生の頃夢見たオリンピックが目の前まで近づき、小林さんは一層ハードに、ストイックに練習に励みました。しかし、その先に待っていたのは、オリンピックではなく歩くのもままならないほどの大怪我。それでも小林さんは決して下を向くことはありませんでした。なぜなら、ずっと「自分ならできる」と信じていたからです。「失敗を考えず、成功を信じてとにかくやってみよう」と、リハビリと練習に励みました。その努力が実ってか、小林さんは怪我の回復をオリンピックに間に合わせることができました。北京オリンピック出場が実現したのです。結果的には僅差での予選敗退。「次回は必ず決勝に進むんだ」という目標を立て、小林さんはより一層練習に励みました。その結果、ベルリンで行われた次の世界大会では見事決勝進出。決勝では11位と悔しい結果でしたが、できることを信じて戦った小林さんだからこそ、決勝に進出できたのです。
トークの時間の最後には、小林さんから「やれると信じてがんばること。そして目標に向けて自分が今何をしないといけないのかを考えることが、夢に向けての大事な第一歩だよ。」という言葉が送られました。

「夢の教室」を終えて。〜担任の先生と子どもたちの感想〜

「夢の教室」で印象に残ったことは何ですか?
小林先生の話を聞いて、これから夢を叶えるためにやってみようと思ったことはありますか?

吉本くん【将来の夢:アイドルタレント】

吉本くん(左)二宮くん(中)横田さん(右)川人先生(後)

あきらめずにみんなと頑張ることで、ゲームに勝てたことが良かったです。

シャイな性格を直して、みんなの前でも堂々としたいです。

二宮くん【将来の夢:新幹線の運転士】

チームワークの大切さを学びました。

まずは新幹線のしくみを調べます。また、寝坊をしないように気をつけます。

横田さん【将来の夢:物理学者】

目標に向かって何をするのかが大切だと思いました。

飲みやすい薬を作れるように、本をたくさん読んで知識を増やしたいです。

川人先生の感想
子どもたちにとって遠いものだった夢が具体的にイメージできたのが良かったのではないかなと思います。目標を決めるだけではなくて、そのために何をやるのかが大切ということを感じました。
ゲームの時間でもチームワークを学び、最初はうまくできなかったことが徐々にできるようになっていく様子を見てたくましく感じました。一人では何もできないよということを学べたことが良かったと思います。

堀内くん【将来の夢:宮大工】

堀内くん(左)三木先生(中)金田さん(右)

ゲームの時間、みんなのアイデアで勝負に勝てたことが良かったです。

まずは力持ちになることです。それから計算ができるようになって、立派な建物を建てたいです。

金田さん【将来の夢:女医、弁護士】

くじけそうになったときこそ仲間が大切だということを学びました。

人と接する仕事なので、人前でも恥ずかしがらず、大人の心を持てるようになりたいです。

三木先生の感想
困難を乗り越えながらも、夢に向かって一生懸命頑張る夢先生のお話がとても印象的でした。
子どもたちも何度も挫折を味わいながら、夢先生のようにそれに臆することなく乗り越えてほしいと思います。
また、それを乗り越える力を着々とつけていってほしいと思います。

開催校について

学校の写真

学校名
学校法人鶴学園なぎさ公園小学校
http://www.nagisa.ed.jp/elementary/index.html
所在地
広島市佐伯区海老山南2丁目2-30
開校
2003年度
児童数
419名(平成28年4月)
特徴
本学園には、建学の精神『教育は愛なり』と教育方針『常に神と共に歩み社会に奉仕する』という二つの教育理念があります。建学の精神の"愛"は、子どもたちの可能性を信じることです。そして、教育方針には、正しい倫理観を持ち、真面目に努力をして社会に貢献できる人間になってもらいたい、という願いが込められています。この理念に基づいて、私たちは真撃な教育活動を展開し、「21世紀型高学力・グローバル生活人・ふるえる心(感性)・たくましいリーダー」の4つの柱を軸に、新時代に対応する人材育成に取り組んでいます。

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