9月13日(水)水戸市立内原小学校にて
第9回「ZOJIRUSHIユメセンサーキット2017」が開催されました。
夢先生は大島めぐみさんが務め、
3,4時間目(5年1組)と5,6時間目(5年2組)に「夢の教室」を行いました。
「夢の教室」前半35分はゲームの時間。ゲームが始まる前にはアシスタントの高田さんから水分・塩分補給の大切さについてお話がありました。
ゲームの時間の最初には、大島さんからマラソン大会を控える子どもたちに向けて走り方のレクチャーがあり、子どもたちはその後のゲームでも、胸を張って呼吸しやすい姿勢を保つことを意識して走りました。ゲームは最初から難しい内容でしたが、作戦会議では大島さんを中心にユニークな意見をたくさん出し合いました。クラスで一つの作戦を練って挑んだ結果、見事クリア!最初はばらばらでしたが、意見をまとめてチーム一丸となれば、難しい課題もクリアできることを学びました。
「夢の教室」後半はトークの時間。大島さんから夢を持つことの大切さを教わり、みんなの夢について語り合いました。授業の最初には大島さんの現役時代の様子が映像で紹介され、大島さんのラストスパートの迫力に、子どもたちから拍手がわき起こりました。
大島さんが小学生の頃、毎朝学校でマラソンがありました。その頃から走ることが大好きだった大島さんは、一番をとるためにスタートラインの立ち位置を変えたり、走るペースを変えてみるなど、色んな作戦を考えたそうです。その結果、5年生になると見事優勝し、学校代表として市の大会に出場することができました。「1番になりたいけれど、さすがに市の大会はレベルが高いだろうなあ。」と心配でしたが、なんとその大会でも優勝することができました。そして、この経験がきっかけで「陸上競技でオリンピックに出場する」という大きな夢を胸に抱くようになりました。
「陸上選手としてオリンピックに出場する」夢を叶えるため、大島さんは中学入学後陸上部に入部しました。しかし当時の陸上部には緊張感がなく、練習時間は友達と楽しくおしゃべりをするだけで、少しも走らずに帰る日が続きました。それを見かねた校長先生は、なんと陸上部を廃部にすることを決めてしまいました。それを知った大島さんたちは、はじめて自分たちが間違っていたことに気がつき、校長室に何度も通いつめました。なんとか陸上を続けることを許してもらってからというもの、部員全員が気持ちを入れ替えて、必死に練習に打ち込むようになったそうです。その結果、中学最後の大会では、部員全員が入賞することができました。自分たちの過ちに気がつき、心を入れ替えてチャレンジしたからこその結果です。
中学卒業後、大島さんはインターハイで6年連続総合優勝を果たしている強豪校に進学しました。そこでの練習は本当に厳しく、毎日が戦いでしたが、「オリンピック出場の夢を叶えるためには、必ず乗り越えなければいけない!」とあきらめずに練習に取り組みました。高校1年生から2年生にかけては、瞬発力を鍛えるために、まずは中距離の400mと800mに出場しました。中距離の結果が安定し、高校3年生になると、念願の3,000m長距離でインターハイに出場することができました。大島さんは、その大会で見事優勝。日本一になることでオリンピックの夢がぐんと近づきました。
高校卒業後、大島さんは陸上競技の実業団に加入しました。「インターハイで優勝した子が入ってくる。」その噂は瞬く間にチーム内に広がっていき、大島さんは人とすれ違うたびに「期待してるよ。」「頑張ってね。」と声をかけられるようになりました。しかし、周囲の期待は大島さんを勇気づけるのではなく、大きなプレッシャーとなって重くのしかかりました。思うように結果は出ず、「次回は期待しているよ。」という周囲の応援がプレッシャーとなって大島さんのタイムはどんどん落ちてしまいました。そんな期間が3年間続き、気がつけば陸上を辞めることを考えるようになっていました。ある日、大島さんは監督にそのこと打ち明けました。その時、監督は「一歩も走り出せないほど頑張った子に、もっと頑張れなんて言えないよ。」と、大島さんの気持ちを受け止めてくれたそうです。「確かに今は速く走れないけれど、一歩も走れないわけじゃない。」監督の言葉を聞いた大島さんは、もう一度競技人生に向き合うことを決めました。
陸上を再開した大島さんに、監督が特別なチャンスを用意してくれました。オリンピック出場選手と同じ合宿に参加することになったのです。合宿初日はプロのレベルの高さに驚くばかりでした。一緒に走っていても気がつけば周回遅れになり、実力の差を見せつけられました。それでも周りにいる選手たちの練習法や生活リズムを吸収し、練習最終日にはオリンピック選手を相手にしても、そん色ないタイムで走れるだけの実力をつけることができました。この経験が大きな自信となり、合宿後は世界選手権で5,000m長距離の日本代表に選出されました。その後迎えたオリンピックの選考会。直前に怪我をしたこともあり試合序盤は苦戦しましたが、最後の粘りで3位以内に入ることができ、見事オリンピック出場の夢を叶えることができました。
トークの時間最後には、「夢を叶えるまでに挫折するのは当たり前。大事なことは、辛いときにどうやって乗り越えるかを考えることだよ。みんなも諦めずに頑張ってね!」大島さんから子どもたちにメッセージが送られました。
藤枝さん【将来の夢:救命救急士】
大島さんの夢を諦めない強い気持ちが伝わってきました。
小さなことから人助けをしていきたいです。
山本くん【将来の夢:テニス選手】
プレッシャーに負けずに頑張る大島さんの姿が印象的でした。
日々の練習を大切に、試合を意識して取り組みたいです。
根本さん【将来の夢:インテリアデザイナー】
大島さんのオリンピックへの熱い気持ちがとても印象的でした。
家具のデザインを思いつく度に、書き留める癖をつけたいです。
大嶋くん【将来の夢:サッカー選手】
結果が出ずに落ち込んだ後も立ち直れたのは、さすがだなと感じました。
1つ1つの練習を大切にしたいです。