象印 ZOJIRUSHI

ZOJIRUSHI ユメセンサーキット 10周年を振り返る特別対談企画

2023年に開催11年目を迎える「ZOJIRUSHIユメセンサーキット」(以下、ユメセンサーキット)。
これまでの10年を振り返る特別企画として、市川社長と「夢の教室」アンバサダー永島昭浩さんの対談を行いました。
(2023年2月開催)

10年で全国47都道府県での開催を達成、
参加児童も4,500名を突破。

永島:
まずはじめに、10年という長きにわたりユメセンサーキットの活動を続けていただいたこと、誠にありがとうございます。

市川:
ユメセンサーキットは、JFAこころのプロジェクト「夢の教室」の活動に賛同し、私たちが取り組む子どもたちの熱中症対策の普及活動「熱中応援団」と掛け合わせる形で2013年にスタートしました。
当社のCSR活動の一環で、訪問ダンス授業や野球のナイター協賛なども実施してきましたが、体を動かすことやスポーツの応援に限らず、夢を持つことの大切さや子どもたちの夢を応援するユメセンサーキットの取り組みは、とても意義のある活動だと考えています。

永島:
この10年で、全国47都道府県での開催を達成できました。参加児童も4,500名を突破、これは私たちにとっても本当にありがたいことですし、子どもたちにもしっかりと届いている実感があります。

市川:
私たちの製品は家庭用品なので、子どもたちとの接点は意外と少ないんです。そのなかで、水筒は最初に手にとっていただける象印の商品でもありますし、その機会はとても大事に考えています。

永島:
45年以上前になりますが、私も小学生の頃からサッカーの練習には象印さんの水筒を持っていっていました。ユメセンサーキットでは、熱中症対策について話をする際にステンレスボトルを横に置いているんですが、子どもたちから「ぼくも使ってる!」と声をかけてもらうことも多いですよ。

市川:
それは、とてもうれしいですね。そういえば、私が見学に行かせていただいた際にも、私のことを知ってか知らずか、「ぼくの水筒、象印!」と声をかけられたこともあり、とても印象に残っています。

夢を持つことの大切さについて考えた経験は、いつか自分の力になってくれる。

永島:
見学に来られて、印象に残っていることは他にありますか?

市川:
私が見学に行ったのはコロナ前でしたので、ゲームの時間と夢トークの時間の2部制でした。ゲームの時間中、最初は子どもたちもバラバラでゲームをクリアできないなか、少しずつまわりの仲間と声を掛け合いながらチームになっていき、目標を達成していく姿が印象的でした。また、夢先生のお話も成功体験だけでなく、挫折の経験なども交えながら話をされていてとても共感できるものでした。
私は大人も夢を持った方がいいと常々社員にも話しています。大人になると目の前の現実的な目標に向かうことも多くなりますが、目先の目標だけでなく、20年・30年先の人生を夢見ることも大事だと思っています。夢は叶うか叶わないかわかりませんし、実際それはとても難しいことかもしれません。
それでも、夢を持つことの大切さについて考えた経験はいつか自分の力になってくれると信じています。この「夢の教室」も、子どもたちが大きくなった時にまた、思い出すことがあるのではないかと思いました。

永島:
夢を叶えるというのは、自分の力だけではありません。家族の協力やまわりのアシストが大事なんです。私はサッカーではフォワードをやっていましたが、まわりが「頼む、決めてくれ!」と送ってくれるパスは、たとえ自分がミスキックをしてもシュートが決まるものなんです。逆に、自分が自分が、と独りよがりなプレーになれば、どれだけファインシュートでもだいだい外れます。自分の夢や目標を叶えるために、まわりを大切にする。この経験は人生の糧になっていると思います。

市川:
私は高校生のときテニス部に所属していました。部員は何十人もいて全国優勝を目指すようなチームでした。私はプレーヤーとしては目立つ存在ではありませんでしたが、チームの夢に向かって自分のできることをやる、とマネージャーを買って出たんです。結果的に、全国優勝の夢は叶わなかったのですが、大学でもマネージャーをやってほしい、と言われたことは嬉しかったですね。そして、大学3年のときには全国優勝を成し遂げることもできました。自分は日本一のマネージャーだと自負し、みんなで喜び合ったことは今でも良い思い出ですね。

永島:
素晴らしいエピソードですね、ぜひ、夢先生としてお話ししていただきたいです。

子どもたち、一人ひとりの
「きょうを、だいじに。」

市川:
永島さんは、昨年9月に「夢の教室」のアンバサダーに就任されましたが、今後の目標やビジョンはありますか?

永島:
日本サッカー協会の理念は、「サッカーを通じて豊かなスポーツ文化を創造し、人々の心身の健全な発達と社会の発展に貢献する。」です。そのためにも、「夢の教室」の活動をもっと広げていきたいと考えています。また、コロナ禍になって感じたこともあります。「夢の教室」の最後に、子どもたちに夢シートを書いてもらうんですが、子どもたちの字が小さくなったり、薄くなったり、読めないということが増えた気がします。どこか自信なさげで、どう伝えていいのかわからないんだと思います。実際、2割から3割くらいが将来の夢の欄が空白だったりします。この現状を少しでもよい方向へ変えていけるよう、「夢の教室」ももちろんですが、サッカー協会としてできることも考えていきたいと思います。

市川:
私たちも、このユメセンサーキットを通じ、少しでもお力になれたらと思います。象印の企業理念は「暮らしをつくる」。その理念に基づき、企業としていろいろなCSR活動にも取り組んでいます。また、コロナ禍で改めて気づいたこともあります。それは、1日、1日を大事にすること。その想いを新たなコーポレートスローガン「きょうを、だいじに。」に託しました。エコや地球環境はもちろんですが、人の育成、子どもたちのこれからを考えていくことが大事です。子どもたちが今日をつくってくれると信じています。ユメセンサーキットも11年目に突入しますが、これからも子どもたちの未来につながっていく活動をサポートしていきたいと思います。