象印 ZOJIRUSHI

会社概要

あゆみ

両口びんの開発
1983年(昭和58年)

1972年に発売された「エアーポット『押すだけ』」は空前の大ヒット商品となった。頭部を押すだけでお湯が注げる、持ち上げなくても注げるという、主婦にとってもじつにうれしい商品だった。“押すだけ”という言葉が流行語となり、コントや落語のマクラでも機会あるごとに取り上げられた。
しかし、大容量だけにお湯がなくなると、沸かす時間も必要なため、残量を表示する方式を検討し、一部LCD(液晶表示装置)と乾電池を採用し、残量を5段階で表示、少なくなると表示が点滅するという機能を持っていた「みェ〜るぞうさん押すだけ」という商品も発売されていた。

両口びん

両口びん

両口びんは、逆にそのようなハイテクを利用するのではなく、ガラスの中ビン自体を加工することで残量が表示されるという画期的な中びんだった。もちろん開発には多大な時間と努力が傾注された、保温能力を変えずに下部に排水口を取り付けるという、ガラスビンの加工が成功するために数多くの試作品が反故になった。

押すだけポット みェ〜る

「押すだけポット みェ〜る」
(写真はVPM型)

下の口からパイプを引いてポットの外面に持ってくると、中味と同じ高さが水位線に表示される。これはじつはパスカルの原理の応用なのだが、残量がわかるポット「押すだけポットみェ〜るVPZ型」の人気は上々だった。