「人生が旅」と語る女優の桃生亜希子さんは、 ちょうど10年前の2011年、人生の転機となる旅へ出る。きっかけは3.11の東日本大震災だった。「私自身、仕事もプライベートも改めて考え直したい時期に震災が起こって。明日は何があるかわからないということに気づき、すべてをリセットして1年だけ旅に出ようと決めました」。行き先はNY。15歳で初めて訪れたときから虜になり、以来何度も足を運んだ。「思春期に体感するNYのカルチャーは何もかもが衝撃でした。いろんな人種が世界中から集まって、果てしないドラマを生み出している。私にとってNYはいつも元気をくれる街なんです」
NYという街に絶対的な信頼を置いていた桃生さんは、あの場所へ行けば何かが変わると確信していたそう。そして渡米後すぐ、現在の旦那さんであるマイクさんに出会う。「彼とは旅の話や映画の話などですぐに意気投合して。何かあるとその時点で直感していたのかもしれません」