象印 ZOJIRUSHI

おいしいごはんの原点は
「かまどの炎」でした

ここ数年、炊飯ジャーは炊き方や内釜の素材、機能にこだわった高級化路線が注目を集めています。
そんなプレミアムクラスにおいて、業界をリードしてきたのが象印マホービン。
創業一〇〇年を迎えた今年、新たに「圧力IH炊飯ジャー 炎舞炊き」を発売します。
"よりおいしいごはん"を食卓に届けるため、どんなところに力を注いだのでしょう。
開発に携わった同社の商品企画担当、三嶋一徳さんのお話とともに紹介します。

象印マホービン株式会社
商品企画担当 三嶋 一徳さん

かまどのごはんに再度学ぶ

炊飯ジャーメーカーとして業界をリードしてきた象印マホービン。7月21日(土)発売の「圧力IH炊飯ジャー 炎舞炊き(以下 炎舞炊き)」は、「もっとおいしく炊ける炊飯ジャーを」という同社のチャレンジ精神から開発が始まりました。
これまでのフラッグシップモデル使用者のアンケートで、約90%からおいしいとの回答を得ていましたが、それを100%にしたい。そのためには、新しい発想が必要と考えました。開発チームの一人、三嶋一徳さんは「おいしいごはんを食べたいという思いは、日本人のDNAのようなもの。だから、これまで検証してきた昔ながらのかまどのごはんを、徹底的に見直すことから始めました。温故知新ですね」と話します。
実際の古民家のかまどを使い、赤外線カメラなどを用いて研究した結果、かまど炊きのごはんのおいしさの秘けつは、「炎のゆらぎ」と「大火力」にあることがわかりました。「炎のゆらぎによって部分的な集中加熱が起こり、お米をゆさぶり、甘みを引き出していたのです。また、かまど炊きの大火力は単位面積当たりに換算した場合、当社のこれまでのフラッグシップモデルでも、及ばないことが改めて分かり、実際のかまど炊きの火力の強さに驚きました」
開発チームは試行錯誤の末、かまどの炎のゆらぎを再現するため、ローテーションIH構造(図2参照)を開発。3つの底IHヒーターそれぞれを独立制御するという業界初(※1)の炊き方を生み出したのです。

激しく複雑な対流を起こす、
新たな底IHヒーターの構造

  • 図1

    従来の底IHヒーター

  • 図2

    3つのヒーターを独立制御できるローテーションIH構造

※12018年5月31日現在 家庭用炊飯ジャーにおいて象印調べ

3素材を組み合わせた内釜

次の課題は、「炎舞炊き」にふさわしい内釜の素材です。さまざまな素材とその組み合わせを検証したところ、蓄熱性・発熱効率・熱伝導性の観点から、鉄、ステンレス、アルミの組み合わせが最適と確信します(図3参照)。「厚みのあるふちが熱を閉じ込める構造は昔ながらの羽釜の良さを活かしました。従来品よりも軽くなり、使いやすくなりました」
気になる味について、三嶋さんは「”弾力を残しつつ甘みがある”という、当社が考える理想的なごはんのおいしさを、炎舞炊きで最大限に引き出せました」と断言。
東京と大阪で行われた先行試食体験会も大好評でした。「どちらの会場も一般のお客様約20名が参加されたのですが、数台の『炎舞炊き』で炊いた3升のごはんがきれいになくなりました。参加者のうち98%の方に”おいしかった”とご満足いただけました」

図3

好みに応える「わが家炊き」

おいしいごはんを追求して生まれた「炎舞炊き」ですが、それぞれの家庭の好みに応える機能もあります。その代表が「わが家炊き」(図4参照)。前回食べたごはんのかたさや粘りの感想を入力すると、圧力や火加減を調節し、最大121通りの炊き方から食感を調整するので、”わが家の食感”を見つけることができます。
また、デザインにもこだわったという三嶋さん。「毎日目にするものですし、デザインも機能のひとつと捉えました。部品の構成を工夫し、玉手箱をほうふつとするフォルムにしたので、ぜひ手にとってご覧いただきたいですね。キッチンにスッキリ収まり、落ち着いた雰囲気を醸すのではないでしょうか」
象印マホービンの技術力と情熱を結集した「炎舞炊き」が産声を上げようとする今、「まだ発見していないおいしさの秘密があるはず。私たちの研究は続きます」と三嶋さん。同社は、早くも次世代の商品開発を見据えています。

図4

象印の考えるおいしさの基準(白米ふつうの食感)

  • NW-KA10・18 商品仕様

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