約2年にわたって続けてきましたワールド“ゴハン”ガイドも今回が最終回。
最後は皆さんが住んでいる日本で締めくくりたいと思います。
日本は言わずと知れたアジアの東方に位置する小さな島国。その小さな面積にもかかわらず、南北に長くのびているため気候環境が幅広いのが特徴です。
そんな日本の“食”と聞くと、どのようなものを思い浮かべるでしょうか? 普段何気なく生活していると、あまり考える機会がないかもしれませんね。
昔から日本食の基本は一汁三菜と言われているそうで、炊きたてのゴハン、焼き魚、煮付け、お漬け物にお味噌汁 … 一般的な家庭で出される和食はこんな感じではないでしょうか? 旬の野菜、魚で彩られる食卓は、季節の変化を目と口から教えてくれます。そんな味わい以外の部分でも楽しめることが、日本食の良いところとも言えますね。
こんな一般的に知られる日本食の形が出来上がったのは、意外と最近のこと。江戸時代に入ってからだそうです。実際に一般の人が白米を食べるようになったのも江戸時代に入ってから。1日3回食事をとるようになったは約100年前からとのことです。意外と今知られている日本の“食”は歴史が浅いのかもしれませんね。
そうは言うもののやはり日本人はお米が大好き。
食生活に書かすことの出来ない存在であることは間違い有りません。そんな日本で生まれた意外なお米料理が、今回紹介するドリアです。ドリアは耐熱容器の中のピラフをホワイトソースで覆い、上からパルメザンチーズをかけてオーブンで焼いたもの。イタリア料理と思っている方も多いかもしれませんね。でも日本生まれ。さらに意外なことに、実はフランス料理に属するとのこと。
ドリアはもともとパリのレストランがイタリア貴族のドリア一家に捧げるために作った料理。作られた当初はトマト、キュウリ、タマゴなど、イタリア国旗を表す3色の食材を使用した料理のことを指していたそうです。
そのドリアが現在、私たちの知っている形になったのは大正時代のこと。横浜のホテル・ニューグランドのスイス人シェフ“サリー・ワイル”が、銀行家の要望を受け、即興でライスの上に、小エビのクリーム煮を載せ、グラタンソースをかけて焼き上げたのが始まりだそうです。ドリアはフランス、イタリア、スイス、そして日本の文化が融合して生まれた料理と言えるでしょう。
そして最後のシメの料理と言えば、お茶漬けでしょう。ちょっと食欲がない時や軽くゴハンを食べたい時等に最適。このお茶漬けの歴史は古く、平安時代から食べられていたとか。最も当時はゴハンにお湯をかけただけのシンプルなものだったそうですが。それが時を経て、地域性に合わせて進化し、さまざまな具材がのせられるようになり現在の形になったそうです。
日本
Japan
首都:東京
面積:37.8万km
2
人口:約1億2,729万人
言語:日本語
< 2008年 現在 >
資料提供:
横浜山下町/ホテル・ニューグランド
http://www.hotel-newgrand.co.jp/