7月4日(木)、鹿児島県学校法人池田学園池田小学校にて、第5回「ZOJIRUSHIユメセンサーキット2013」が開催されました。
夢先生にはアテネオリンピック女子800m自由形金メダリストの柴田亜衣さんを迎え、3,4時間目(5年1組)5,6時間目(5年2組)を使って「夢の教室」の授業が行われました。
柴田さんとアシスタントの安永さんの自己紹介でゲームの時間がスタート。ゲームの時間は、安永さんが中心に行い、柴田さんは子どもたちと一緒になってゲームに参加しました。
7月ということもあり気温が高い中でのゲームだったので、安永さんから授業の始めと終わりに水分補給の大切さをお話しいただきました。
行ったゲームは、制限つきの鬼ごっこや約15人が1列になってボールを運んでいくゲームなど、どれもクラスみんなの協力なしではクリアできないものばかり。
初めてのゲームに、最初はなかなか攻略の糸口が見いだせなかった子どもたちも、柴田さんとの作戦タイムを経て、徐々に攻略に近づいていきました。惜しくも攻略できなかったゲームもありましたが、アシスタントの安永さんから「みんなで協力して作戦を考え、攻略に近づくことができた。意見を出し合いながら成功に近づけたことは素晴らしい。」とお褒めの言葉をいただきました。
また、ゲーム中に1人の児童がつまづいて転んでしまうアクシデントがありましたが、ほかの児童たちみんながすぐに駆け寄っていくという光景があり、安永さんから「こんなにも素早くみんなが駆け寄っていくクラスは初めて見た。助け合う気持ちはこれからも大事にしてほしい。」という言葉をいただきました。
みんなが協力して、互いに助け合うことの大切さを子どもたちも改めて感じ取れたゲームの時間となりました。
体育館から教室に移動後のトークの時間では、冒頭に柴田さんが金メダルを獲得したアテネオリンピック競泳女子800m決勝のVTRを流したところ、子どもたちは大興奮でした。その後、これまでの体験を話したり、子どもたちと一緒に夢について語り合ったりしました。
泳ぐことが大好きだった母の影響もあり、3歳年上の姉とともに当時住んでいた福岡県の自宅近くのスイミングスクールに通い始めた柴田さん。当初は、課題をクリアし級が上がるごとにスクールでもらえるバッチをモチベーションに頑張っていました。小学2年生のとき、父の仕事の都合で徳島県に引っ越した後も、引っ越し先の自宅近くのスイミングスクールに通い、水泳を続けます。
小学4年生の時、バルセロナオリンピックで、当時14歳の岩崎恭子選手が金メダルを獲得する姿をテレビで見ます。そこで初めて、「いつかオリンピックに出たい」という夢を持つようになりました。小学5年生の時、またもや父の仕事の都合で転勤の話が浮上します。高校3年生までは徳島で水泳を続けたいという強い意志があったので、そのことを父に伝え、了承した父は単身赴任で転勤し、柴田さんは徳島で水泳を続けます。そのとき、「全国大会に出て、お父さんに活躍する姿を見せたい。」と具体的な目標も持つようになりました。
「お父さんに活躍する姿を見せたい。」と頑張った結果、小学6年生の時に初めて全国大会に出場しますが、残念ながら予選落ちに終わってしまいます。その後、中学3年生の時のコーチの「オリンピックに行くぞ!」という一言から、朝の練習で約9000m、夕方の練習で約8000m泳ぐ猛練習を始めます。高校1年生、2年生と全国大会に出場するも、最高成績は9位と入賞できないまま高校3年生を迎えます。大学の推薦入学を勝ち取るには8位入賞が条件の中、最初のレースの400mではベストタイムを出すも惜しくも9位に終わってしまいます。しかしながら、「苦手な400mでベストタイムが出たんだから、得意な800mでもベストタイムが出るはず。」とプラス思考で臨んだ800mで見事5位入賞を果たします。
大学2年生の時に、横浜で行われた世界大会に初めて日本代表として出場した柴田さん。日本での大会ということもありリラックスして臨むことができ、ベストタイムを出すことができました。しかし1年後バルセロナで行われた世界大会では出場した400m、800m、1500mの3つのレース全てで予選落ちに終わります。決勝レースを観戦しながら、世界大会に出場しただけで満足していることに悔しさを感じ、また同じ年齢の北島康介選手の金メダルに刺激を受けて、これまでより練習時間を増やす決意をします。そして大学4年生の時に出場したアテネオリンピック女子800m自由形でみごと金メダルを獲得します。
トークの時間の後半は、子どもたちひとりひとりが夢シートに、自分の夢と、その夢に向けての取り組みを記入後発表しました。柴田さんからは「自分が今頑張っていることを好きになれば、苦しい時も乗り越えらえる。」というお話をいただきました。また、柴田さんが持ってきてくださった金メダル持ってひとりひとりの席を周りました。実際に金メダルに触れた児童たちの顔はとても輝いていました。
最後はクラス全員と柴田さんとの記念撮影。
子供たちも先生も90分の「夢の教室」を存分に楽しむことができました。