象印 ZOJIRUSHI

第4回
大阪府 吹田市立西山田小学校

夢先生はレーシングドライバーの中嶋一貴さん!

中嶋 一貴 (なかじま かずき)
愛知県出身。元F1ドライバー・中嶋悟を父に持ち、1996年にカートレースデビュー。1999年に鈴鹿選手権シリーズICAクラスでシリーズチャンピオンに輝きました。2002年にフォーミュラトヨタ・レーシングスクールを受講。翌2003年にはトヨタスカラシップによりエッソ・フォーミュラトヨタシリーズに参戦し、シリーズチャンピオンを獲得しました。その後、全日本F3選手権、F3ユーロシリーズに参戦。2007年にはGP2シリーズに参戦する傍ら、F1チームのAT&T Williamsのテストドライバーを務め、同年最終戦でF1世界選手権デビューを果たしました。
2009年までF1ドライバーとして活躍した後、国内レースに復帰。SUPER GT、FIA世界耐久選手権、全日本選手権フォーミュラ・ニッポン(現 全日本スーパーフォーミュラ選手権)に参戦。2011年にフォーミュラ・ニッポンでルーキー・オブ・ザ・イヤーを受賞すると、2012年、2014年にシリーズチャンピオンを獲得。現在も国内トップクラスのレーシングドライバーとして活躍しています。

第4回「夢の教室」活動レポート

6月24日(金)、大阪府吹田市立西山田小学校にて、
第4回「ZOJIRUSHIユメセンサーキット2016」が開催されました。
夢先生は、中嶋一貴さんが務め、
3・4時間目(5年2組)と5・6時間目(5年1組)に
「夢の教室」を行いました。

チームみんなで助け合えば、難しい課題もクリアできる。

「夢の教室」前半35分はゲームの時間。この日はあいにくの雨で湿気が多く、汗をかきやすい天候でした。ゲームが始まる前には、アシスタントの法師人さんから水分・塩分補給の大切さについてのお話がありました。ゲームの内容は仲間と助け合うことで、クラス全員がクリアできるものです。はじめは自分がゴールすることだけを目指していた子どもたちも、みんなで集まって作戦タイムをとってからは、周りの友達を助けようと協力しました。その結果、両クラスとも最後には見事に成功。中嶋先生からは「今日のゲームのようにみんなで協力し合えば、クラスの絆も深まると思います。これからも仲間を助け合うことを大切にしてください。」とお話がありました。ゲームの時間の最後には、子どもたちから中嶋さんへ記念タオルが贈呈されました。

運動して汗をかいた後は、しっかり水分・塩分補給!ゲームの時間のあと、みんなで冷たいスポーツドリンクを飲みました!

小5の頃に乗ったゴーカートが夢の始まり。

「夢の教室」後半55分はトークの時間。夢先生である中嶋さんが自分の経験を通して子どもたちに夢を持つことの大切さを伝えました。中嶋さんは授業の最初に自身のレース映像を交え、レースという競技を子どもたちに紹介しました。普段触れることのなかったスポーツに子どもたちは興味津々で、時速300kmを超えるスピードで走る中嶋さんに驚いた様子でした。
 中嶋さんは小学校5年生の頃にレースを始めます。当時レーサーだったお父さんの姿に憧れて、よく公園でゴーカートに乗って遊んでいたことがきっかけでした。もちろん当時から夢は「F1レーサーになること」。練習を重ね、中1の頃には初めて大会に出場しました。しかし、結果は残念ながら第1コーナーでリタイア。悔しい結果でしたが、中嶋さんはその後も練習を続けました。

オーディションの不合格が将来を考えるきっかけに。

中嶋さんはその後2年間練習を続け、高1の頃には全国大会に出場、翌年には企業支援を得るためのオーディションを受けました。結果は不合格となりましたが、この経験が将来を考える中嶋さんにとって大きな転機となったそうです。それまでの中嶋さんにとって、F1レーサーになることはなんとなく抱いていた「夢」にすぎませんでした。しかしオーディションで悔しい思いをしたことで、中嶋さんは、F1レーサーになることをぼんやりとした夢ではなく、より現実的な「目標」として意識するようになったのです。それ以降は「オーディションに受かるようなレーサーになるためには、暑くて苦しい環境でもしっかり走れるように体を鍛えなければいけない」など、目標に向けて今何ができるかを考えるようになりました。そして高3で迎えたオーディションでは見事合格。目標に向けた中嶋さんの努力がようやく報われました。こうしてデビューした中嶋さんですが、レーサーとして成長するにつれて、乗る車も次第に大きくなっていきます。

チャレンジを続ければ、夢を叶えるチャンスが必ずやってくる。

レーサーとして成長を続ける中嶋さんは22歳で念願のF1に乗る機会を得ました。はじめてF1に乗って出場した大会はピットイン時にブレーキのミスがあるなど、ほろ苦いものとなりましたが、F1レーサーになるという夢が叶ったことは中嶋さんにとって大きな自信となりました。しかしそれからの数年間、中嶋さんはレースで思うような結果を出せず、フル参戦2年目が終了した25歳の時に、シートを失ってしまい「無職」という辛い時間を過ごさなければならなくなったのです。帰国した中嶋さんは、「このままではいけない」と、初心に戻りもう一度目標を探しました。そこで見つけた目標が、「日本で1番になること」。中嶋さんは若い頃にF1で海外に出ていたため、日本のレースで1番になるという経験をしていませんでした。26歳の時に日本のレースに復帰した中嶋さんはスーパーフォーミュラへ参戦して2年目となる2012年にチャンピオンの称号を手にし、日本で一番になるという目標を達成しました。一度挫折を味わっても次の目標を見つけ、それに向かって努力する中嶋さんの粘り強さがこの結果を生んだのです。中嶋さんは現在、FIA世界耐久選手権ルマン24時間という海外の大会に挑戦しています。1台のマシンを3人のドライバーで24時間ずっと走り続ける、とてもハードな大会です。中嶋さんはこの大会で優勝するという新たな目標に向かって、日々努力を続けています。 授業の最後には、「成功するまで続けることが大切。何事も諦めずに続けていれば、きっと夢を叶えるチャンスはやってくるよ。」というメッセージが、中嶋さんから子どもたちに向けて送られました。

「夢の教室」を終えて。〜担任の先生と子どもたちの感想〜

「夢の教室」で印象に残ったことは何ですか?
廣道先生の話を聞いて、これから夢を叶えるためにやってみようと思ったことはありますか?

浅原さん【将来の夢:新体操選手】

山口さん(左)坂本くん(中)信岡先生(右)

みんなと協力することの大切さ、あきらめずに努力することの大切さを学びました。

悪い成績が出ても、気落ちせずに頑張って続けたいと思います。

浅井くん【将来の夢:プロサッカー選手】

プロになっても満足せずに、努力することが必要だと感じました。

ドリブルやシュートを練習して基礎技術を学ぶことです。

村上先生の感想
ゲームの時間では、いつも以上に生き生きとした子どもたちの姿が見ることができました。また、「友達とこんな関わり方ができるんだ、声のかけ方ができるんだ」と、新しい発見がありました。トークの時間では、夢に向かって挫折を乗り越えながら進む中嶋さんの経験談を聞くことができました。それを聞いて自分たちの夢について考える子どもたちの姿はとても熱心で、有意義な時間になったのではないかと思います。

川西くん【将来の夢:大学に進学し、研究をすること】

黒田さん(左)小野先生(中)吉岡くん(右)

何度も挫折を味わいながら夢に向かって進む先生の姿がとても印象的でした。

今は理科が苦手なので、克服できるようにまずは暗記できる部分を頑張って覚えようと思います。

稲田さん【将来の夢:ピアノの先生】

夢先生のような人でも成功だけでなく、多くの失敗を経験していることが印象的でした。

学校では先生の話をきちんと聞き、家に帰ってからはシューベルトやショパンの曲を沢山練習したいです。

石川先生の感想
ゲームの時間は子どもたちのいきいきと楽しそうに過ごしていた点が良かったと思います。また、将来の夢がまだ決まっていない子どもたちはたくさんいると思います。トークの時間では中嶋さんから「夢に向けてどのように努力するのか」ということを教えて頂いたので、子どもたちには今日学んだことをこれからの生活に生かしてほしいと思います。

開催校について

学校の写真

学校名
吹田市立西山田小学校
http://www.suita.ed.jp/gak/es/26-n-yamada/
所在地
大阪府吹田市山田西2-10-1
開校
1979年
児童数
457名(平成28年6月)
特徴
「考える子・やさしい子・たくましい子」を教育目標とし「1.一人ひとりの良さを認め合う仲間づくりを推進する。2.基礎基本を徹底し、学力向上を推進する。3.家庭や地域との連携を深め、総合的な教育力の活性化を図る。」を教育方針として、児童の育成を目指しています。

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