応募料理にまつわるエピソード

私が育ち盛りの頃は、母手作りのおにぎりをよく食べていました。
母は、「おなかすいたー」の声にすぐに答えられるようにおにぎりの素となる常備菜を冷蔵庫にいつも作り置きしてありました。
母の作るおにぎりは具材がいろいろで具沢山。今考えると家族の健康を気遣ってくれたことがよくよく分かります。
そんな母の作るおにぎりの中で私がNo.1だと思っているのが今回ご紹介するなまり節おにぎり。
母がいつでも手軽に栄養満点の魚が摂れるようにと、鰹が出回るころに母がよく作っていたカツオの保存食自家製の「なまり節」を使って作ります。 夏の疲れが出るころには「疲れが退くから」と特によく食卓へ出ていたような気がします。
わさびを加えお茶をかけてお茶漬けにしても美味しい!!
このおにぎりに具沢山のお味噌汁とお漬物がそろえば私がよく見た母の食卓。
こうして目で見て覚えた食卓は私が今家族に作る食卓と同じなんです。
家族で囲んだ食卓の風景はやはり覚えているもの、そして自然に伝えられていくものだと思っています。
だからこそ、私も家族と共にする食卓を大切にしていきたい。
母から教わったおにぎりを握り家族と一緒に食べる、子供たちが「美味しいね」っと笑顔を見せてくれる、その度にそう思うのです。