8月22日(金)、北海道江別市立豊幌小学校にて、
第6回「ZOJIRUSHIユメセンサーキット2014」が開催されました。
夢先生は、大菅小百合さんが務め、
3・4時間目に5年1組で「夢の教室」を行いました。
今回の「夢の教室」は、「ユメセンサーキット」では初めての北海道!夢先生は、元スピードスケート女子オリンピック代表で、
つい先日結婚を発表されたばかりの大菅小百合さんです。大菅さんは、新しく「秋本」姓になったことから、「アッキー」と呼んでください!とあいさつ、
子どもたちの「アッキー」と呼ぶ声ににこやかに応えながら和気あいあいと教室がスタートしました。
前半35分のゲームの時間は、アシスタントの式田高義さんの楽しい進行によって、ボールとりゲームでスタート、
みんなの緊張もほぐれていきます。つづいて、課題のゴール通過ゲームにチーム対抗でチャレンジ、
最後にはクラス全員でも各チームが練った作戦を合わせ見事にゴールを勝ち取ることができました。
「夢の教室」後半55分はトークの時間。大菅さんのこれまでの体験を話したり、子どもたちと一緒に夢について語り合いました。
大菅さんがスピードスケートを始めたのは3歳のころ。しかし、中学生まで夢は「学校の先生」で、ピアノ、そろばん、習字とたくさんの習い事をしていました。
中学では習い事を減らし塾に通いましたが、夏のソフトボールと冬のスピードスケートは部活として続けました。ソフトボールでも全道大会出場を果たした大菅さん、
その後ソフトボールかスピードスケートのどちらを選ぼうか迷った結果、個人競技のほうが性格的に向いていると思いスピードスケートを選んだそうです。
そして、高校2年の時の長野オリンピックが大菅さんの転機になります。清水宏保選手が男子500mで金メダルを獲得、
それをテレビで目の当たりにし自分もオリンピックに出たいと強く思うようになりました。夢が「学校の先生」から「オリンピック選手」にかわったのです。
そして、朝・放課後・夜と練習を重ね、高3で初めて日本代表選手に選ばれ、ついに2002年ソルトレークシティ大会に出場、オリンピックに出るという夢はかないました。
しかし、自信満々で出場した初めてのオリンピックで、大菅さんは大きく落ち込むことになります。
レース中に手をついてしまってバランスを崩し12位、大失敗でした。スケートをやめたくなりずっと引きこもっていた時に、大菅さんを助けてくれたのは、
お母さんが録っておいたビデオテープ。地元の小学生が夜中にも関わらず応援してくれている姿を見て、あきらめてはいけないと思い立ち直りました。
失敗の原因は「メンタル」だと突き止め、次は「心を強くすること」を目標に、緊張に慣れるようトレーニングでやっていた自転車でも試合に出場、
アテネオリンピックの代表にも選ばれ日本新記録をマークしました。そして、2006年冬のトリノオリンピックの代表も勝ち取ります。
メンタルを克服して出場したはずのこのレース、ミスもなかったのにそれでも結果は8位でした。大菅さんは、
この後どうやって練習していけばいいのか「迷い」はじめました。しかし、ここでもまた、
環境を変え、東京で一人で頑張ることで立ち直り、日本新記録をたたき出します。
その後、大菅さんは、次のバンクーバーオリンピックを目指しますが、あと一歩のところで代表になれませんでした。
くやしい思いがぬぐえずもう一度頑張ろうと思いましたが、目標が見えなくなったことで、ついに選手を引退する決意をしました。
それでも大菅さんのチャレンジは続きます。2014年のソチオリンピックにはコーチとして参加、
コーチを引退した今も、新しい目標に向かって頑張っています。
まだ夢がなくても焦ることはありません。好きなことや得意なことをヒントに自分は何になりたいか、
何がやりたいかを見つけていけばいいと思います。夢が決まっている人は、目標に向かってあきらめずに頑張ってほしい。
目標に向かっている間に、大変なことにもたくさん出会うと思いますが、そのときにどう頑張れるかが大事です。
夢はいつどこで、新しい夢に変わってもかまわないので、あきらめずに夢を目指してほしい。
そして、夢を目指すからには、それを楽しんでほしい。楽しくないと続きません。楽しいと思えるからこそ、いろんなことにチャレンジできます。チャレンジすることを長く続けてほしいと思います。
授業のまとめに、そう話してくれた大菅さんに、最後はクラスのみんなからサプライズ。 大菅さんに感謝状と結婚のお祝いの花束を贈呈、大菅さんも思いがけないプレゼントに驚きながらもとてもうれしそうな様子でした。
梅田さん【将来の夢:獣医】
何回も落ち込んだことがあったのに、立ち直れるところがすごいと思いました。
獣医になるために、動物のことについて詳しく知ることが大切だと思うので、そのためにいろんな努力をしていきたいです。
古岡さん【将来の夢:翻訳家】
失敗してもちゃんと自信を持ってまた立ち直って、またオリンピックに出ようと思う心の強さが心に残りました。
翻訳家を目指して、英語の勉強をもっと頑張ります。学校の授業だけでなく、塾や他の教室でも英語に取組みます。