ごはんのチカラ
お米には、パワーの源となるデンプンの他、
タンパク質や脂肪、ビタミンB1やビタミンEなどの
栄養素がふんだんに含まれており、
まさに栄養の宝庫。
なかでも成分の7割以上を占めるデンプンは
極めて質が良く、
消化・吸収も高いので、
力をたくわえ、持続するといわれています。
さらに、玄米にはこれらの栄養素が
ぎっしりと詰まっています。
※出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
お米で頭がよくなる?
デンプンは体の中でブドウ糖に変化し、エネルギー源として脳の働きを活性化する役割を備えています。また、お米は脳の状態を常に新しくするビタミンB1などを多く含む食材とも好相性。そのため健康的なごはん食を続けていけば、おのずと脳の働きが活性化するといえます。
水泳などの全身を使うスポーツにもお米は最高の威力を発揮。水泳の代表選手がレース前におにぎりを食べて、金メダルに結びつくパワーを引き出したという事実や、カーリングの代表チームが試合途中におにぎりを捕食として食べている様子も記憶に新しいですよね。
ごはん食はヘルシー食?
「お米は太りやすい…」と思っていませんか?実はごはん食は、食べ方次第でダイエットにも役立つ、ヘルシーな食事でもあります。野菜や魚、海藻類や大豆を組み合わせた昔ながらの食事は、食べ合わせや栄養バランスなどの面から見て、とても健康的。他の食品とも相性のいいごはん食で、ヘルシーな食生活を送ってみませんか。
お米はお肌の味方?
ごはん食での美容はダイエットだけではありません。お米からとれる米ぬかは、お肌にとても良く、夏の強い陽射しに多く含まれる紫外線を防いでくれます。さらに、紫外線を浴びたお肌をやさしくいたわる成分を含んだ、効果てきめんの自然派化粧品とも言えます。最近では、米ぬかを原料とした基礎化粧品やシャンプーなども多数あります。
白米と混ぜて炊くだけで、
高い栄養素を摂取することが
できる雑穀米。
雑穀米には、雑穀の種類によってビタミンやミネラル、
抗酸化性に優れたポリフェノールなどが
含まれています。粒の大きさや食感の異なる多様な雑穀を
お米に混ぜて炊くことで、ごはんの楽しみ方もより広がります。
主な雑穀と特徴
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キビ(黍)
コクや甘みが強く、冷めてからももちもちした食感が残ります。ビタミンB1、B6、亜鉛、ナイアシンが豊富で、黄色い色素はポリフェノールで抗酸化性に優れています。
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アワ(粟)
あっさりとクセがなく、上品で食べやすい雑穀。表面の色素はポリフェノールで、体中の細胞や組織を維持するパントテン酸の含有量が雑穀の中では特に多いです。
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ヒエ(稗)
クセのない味わいですが、冷めるとパサパサしやすくなるので注意が必要。含有たんぱく質には、血中の善玉コレステロール値を高める作用があるといわれています。
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モロコシ(和名:高きび)
赤みを帯びた色で弾力があり、噛み応えがあります。生活習慣病の予防に効果的といわれているポリフェノールの他、カリウム、リン、ビタミンB1、B6などを含んでいます。
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ハトムギ(はと麦)
雑穀の中でも粉っぽく硬めの噛み応えで、素朴な雑穀らしさがあります。中国では古くから漢方薬として重んじられ、美肌効果や新陳代謝の促進、利尿作用があるといわれています。
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ソバ(蕎麦)
殻を取り除いた「そば米」は、つるんとした食感が特徴。ソバ特有の成分でポリフェノールの一種であるルチン(ビタミンP)を含む、栄養価の高い雑穀です。
古代米・有色米
イネ科に属し、
独特の色や香りを持っています。
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黒米
炊飯すると、少量でもかなり濃い色が出ます。黒色の種皮部分には抗酸化作用や美肌効果があるといわれるポリフェノールの一種アントシアニンを含んでいます。
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赤米
白米に1~2割程度混ぜて炊くと、ほんのりピンク色になります。赤褐色の種皮部分には、抗酸化作用のあるポリフェノールの一種タンニンを含んでいます。
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緑米
色移りがほとんどなく、加熱すると透明感が増します。緑色は緑黄色野菜と同じ光合成色素のクロロフィル。消臭・殺菌効果や美顔効果、デトックス効果があるといわれています。
出典:日本雑穀協会