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世界のごはん食が大集合!

ワールドゴハンガイド

世界で最も多く栽培されている穀物であり、
世界の半分以上の人々に食べられている“お米”。
世界各地で作られているお米だからこそ、
その国独自とも言える料理があります。
ここではそんな世界の「ごはんメニュー」を
紹介します。

  • アメリカ
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    ジャンバラヤ
    アメリカ
    アメリカ

    ハンク・ウィリアムス、カーペンターズの曲のタイトルにもなったジャンバラヤ。ジャンバラヤを簡単に説明するとアメリカ風炊き込みごはんです。ルーツはフランス系アメリカ人により作り上げられた「ケイジャン料理」のひとつですが、ベースとなっているのはスペインのパエリアと言われています。そして、ジャンバラヤによく使われるハムやソーセージはドイツ系の移民が持ち込んだもの。アメリカの多国籍ぶりを肌で感じることが出来る料理ですね。実際これこそがジャンバラヤであるというものはないようで、作り方は比較的まちまちのようです。

    国の食文化

    1492年、コロンブスが新大陸を発見して以来わずか500年余り。数多くの民族がアメリカ大陸へと移り住み、そしてそれぞれの特色を融合させながら、独自の文化を形作ってきました。食べきれないほど大きなステーキ、ボリューム満点のハンバーガーにありえないサイズのコーラ。アメリカに対して、こんなイメージを持っている人もきっと多いのでは?しかし、これらはアメリカ食文化の一面にすぎません。

  • 韓国
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    石焼ビビンバ
    韓国
    韓国

    日本でもよく食べられるビビンバは、いわずと知れた韓国を代表するお米料理。正確にはピビンパフと発音し、「ピビン」は混ぜる、「パフ」はごはんという意味なのです。日本では石焼ビビンバが好まれていますが、韓国の家庭ではあらかじめフライパンなどで具材を調理し、器に盛りつける普通のビビンバがよく食べられています。
    石焼ビビンバといえば、ナムルが欠かせないですよね。日本では石鍋の中でよくかき混ぜてすぐ食べているようですが、韓国ではさらにひと手間加えます。ごはんとナムルをよく混ぜ合わせたあと、中のごはんを石鍋にくっつけるのが韓国流。こうすることでアツアツの石鍋にくっついた箇所におこげができ、いっそう香ばしく食べることができるのです。

    国の食文化

    韓国は気候が農作に適していて、穀物が韓国の食卓を支えています。主食は日本と同じく白米。その他に餅、うどん、餃子など日本でもなじみの深い穀物料理が食べられています。お箸を使うことも日本との共通点。ただ、韓国ではもっぱら鉄のお箸を使い、ごはんやスープを食べるときはスプーン、その他のおかずを食べるときはお箸といった具合に使い分けているのです。

  • ペルー
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    アロス・コン・ポーヨ
    ペルー
    ペルー

    アロス・コン・ポーヨは香辛料で煮込んだ鶏肉の炊き込みごはんで、週に一度は食卓に並ぶペルーの代表的な家庭料理。「アロス」はごはん、「コン」はいっしょに、「ポーヨ」は鶏肉を意味しています。作られる家庭やお店によって味付けはさまざまですが、多くの場合はタマネギ、クミン、黄色トウガラシとクラントロと呼ばれるコリアンダーの一種がベース。好みに合わせてクラントロの代わりにターメリックを使うこともあるようです。写真のアロス・コン・ポーヨはターメリックを使用したもので、鮮やかな黄色が特徴的。クラントロを使用した場合は、薄い緑色の炊き込みごはんになります。

    国の食文化

    アメリカ大陸のほぼ中央、名峰アンデスを臨むペルー共和国は、空中都市マチュピチュやナスカの地上絵をはじめとした、世界的に有名な遺跡が多く残った、古代文明の香りを肌で感じることが出来る国。多様な気候を持つ国としても知られていて、寒冷な山岳地域、1年中温暖な海岸砂漠地域、そして国土の約半分を占める熱帯雨林地域と大きく3つのエリアに分類することができます。これらの全く異なる気候帯がさまざまな農作物の栽培を可能にして、ペルーならではの豊かな食文化の礎となっているのです。

  • トルコ
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    ドルマ
    トルコ
    トルコ

    ドルマは、ピラフ(またはお米)をピーマンなどの野菜や貝類に詰めたりキャベツやぶどうの葉に包んだものをスープなどで煮込んだもので、「詰める」という意味から生まれた料理の総称。このドルマは大きく2つの種類に分けることができます。一つはオリーブオイルで調理されたピラフを詰めたタイプで、室温または冷たくして食べられるドルマ。おもに前菜として出されることが多いようです。中に詰めるピラフの一例として、松の実やカレンツ(干しぶどうの一種)を混ぜこみ、ほのかにスパイスを効かせたものがあります。もう一つは挽き肉をお米や野菜などと共に詰めて煮込み、温かいうちに食べるタイプ。家庭でもお店でもメイン料理として出されるドルマです。

    国の食文化

    トルコは、ボスポラス海峡・マルマラ海・ダーダネルス海峡によって分けられたヨーロッパ側とアジア側の国土を持ち、黒海・マルマラ海・エーゲ海・地中海の四つの海に囲まれた、豊かで気候の多様な国。トルコの食べ物は、フランス料理、中華料理と並ぶ世界三大料理と言われ、種類が多く、また豊かな海に囲まれているため魚介類を使った料理も豊富です。お米も主要な作物で、料理の付け合わせとしてのピラフにしたり、スープ・サラダ・その他の料理の食材として広く食されています。

  • インド
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    ビリヤニ
    インド
    インド

    北インド地方が発祥の地であるビリヤニ。面白いことに家庭とレストランでは調理手順が違うのです。家庭でビリヤニを調理する際は、お米と一緒に具材も炊き込む、いわゆる炊き込みごはんが一般的。レストランでは具材を炒めてお米と合わせることが多く、ピラフやチャーハンに近い調理方法になります。使用する具材は実に様々。チキンやマトン、野菜のビリヤニがオーソドックスなものになるそう。またお米はインディカ種を使うことが多く、パーティーなどみんなで集まる席では特に香り高いバスマティという種類のお米が使われるそうです。インド料理に欠かせないターメリックやサフラン、カルダモン、シナモンなどの香辛料ももちろん使われています。

    国の食文化

    東にインダス川、西にガンジス川が流れるインド。北部にそびえる“ヒマラヤ山脈”から南部の“デカン高原”に至るまで、多様な地形に応じた様々な表情を見せてくれます。また、インド住民の大部分はヒンズー教徒。ガンジス川で沐浴しているヒンズー教徒の光景をテレビや雑誌で見たことがある人も多いのでは?

  • スペイン
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    パエリア
    スペイン
    スペイン

    スペインの食卓にお米は無くてはならない存在。中でもパエリアはスペインを代表するお米料理と言えます。パエリアはもともとバレンシア地方の農村部から生まれたお米料理。本来は鶏、ウサギ、エスカルゴ、インゲンなど、田んぼや畑の周辺でとれるものを使って調理されていたそう。今でもベースの味つけは発祥当時と変わりなく、オリーブオイルとピメントンと呼ばれるパプリカのようなものを粉状にした調味料は必ず使われているそうです。

    国の食文化

    ヨーロッパの中でも有数のリゾート地を有していて、毎年数千万人の観光客が訪れているスペイン。スペインではだいたい2時から昼食、夕食もちょっと遅めに9時頃にとるのが一般的。日本と比べるとだいたい2時間ぐらいずれています。なぜこのような食生活になるかというと、朝と昼、昼と夕の間にフランスパンのサンドイッチやタパスと呼ばれるスナック風のおつまみなどを軽食として食べているから。つまり、スペインでは1日5回も食事の時間があるんですね。

  • イラン
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    チェロウ
    イラン
    イラン

    家庭や食堂でよく食べられているのが「チェロウ」と呼ばれるイラン風のバターライス。作り方は、少し塩を含ませた水で軽く芯が残るぐらいに煮てから、ザルに移して水気を切ります。それから鍋で炊くのですが、この時にチェロウに軽く「おこげ」がつくようにすることもあるそう。日本と同様、イランでもおこげは好んで食べられているのですね。炊き上がったお米にバターを和え、最後にサフランで色を添えたごはんを少しだけ盛りつけるのもチェロウの特徴。見た目もおいしく食べることができます。

    国の食文化

    北に「カスピ海」、南に「ペルシャ湾」を臨むイラン・イスラム共和国。かつては世界の中心として栄華を極め、古都イスファハンにおいては莫大な富が集中したことから「世界の半分」とまで称されたほど。イランでは小麦粉を水でこね焼き上げた「ナン」が主食として食べられています。生活に根付いた食べ物であるだけに、そのバラエティも豊富で、焼き方や生地の厚さ等の違いにより何十種類もあるそうです。

  • ウズベキスタン
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    プロフ
    ウズベキスタン
    ウズベキスタン

    プロフは、油で炒めたニンジンやタマネギ、羊肉、各種スパイスと一緒にお米を炊き上げた、ウズベキスタンの伝統的なお米料理。家庭でもよく作られますが、結婚式などのお祝いの時には必ず出されるハレの日の料理で、その時は「カザン」というとても大きなお鍋で盛大に作られるそうです。写真のプロフはごはんの上にお肉などの具が盛られたサマルカンド風と呼ばれるもの。サフランできれいに色付けされたプロフ。ごはんと具が混ざったものはフェルガナ風といって、これら地域性以外にもレシピの違いなどで何十種類ものプロフがあるのです。

    国の食文化

    ウズベキスタンは中央アジアに位置し、その昔シルクロードの重要なオアシスとして栄えたサマルカンド、ブハラなどの美しい都市を持つ、ステップ(草原)と砂漠に覆われた国。ウズベキスタンの食べ物は、ヨーロッパとアジア文化の融合とも言うべき料理です。お米料理の他にもパン・麺などがあり、他の国の料理と共通点があるものも多く、シルクロードによる東西交易の地であったことが感じられます。

  • イタリア
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    リゾット
    イタリア
    イタリア

    リゾットは言うまでもなくイタリアを代表するお米料理。イタリアでのお米はパスタと同等の位置づけで、コース料理の場合はプリモで出されます。中に入れる具材は海ならば海の幸、山ならば山の幸をそれぞれ入れるため、リゾットにはその地域の特性をかいま見ることができるのです。また、リゾットはお皿にスープが残っていないのが基本。日本で見るリゾットの中には、本当の雑炊のようにスープの中にお米が浸っているような物を見ることがありますが、厳密に言えばそれではリゾットとは呼ばず「ズッパ」という別の料理になるそう。煮込んだ際にスープのうまみをお米にたっぷりと吸い込ませてこそ、立派なリゾットになるのです。

    国の食文化

    地中海に浮かぶ“長靴”の国、イタリア。世界的に評価の高いイタリア料理をはじめ、年間を通して快適な地中海性の気候、歴史を感じるバロック建築など、観光客を魅了しています。イタリアの日常は、パスタなどのプリモ(「一皿目の」という意味)で出される料理1品とサラダなど、いたってシンプルな食卓であることが多いそう。お米も欠かせない食材で、イタリアの米生産量はヨーロッパNo.1。膨大な種類のお米は大きさによって分類されていて、火を通す時間に違いがあるからイタリアではお米をブレンドしてはいけないそうです。

  • ベトナム
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    バインセオ
    ベトナム
    ベトナム

    バインセオは米粉を使った代表的な料理。バインが「お餅」「パン」といった意味で、セオがフライパンから聞こえる「ジューッ」という焼音(擬音)です。パッと見た感じはお好み焼きかオムレツのような印象。オーソドックスなバインセオの場合、もやし、豚肉、えび、緑豆、しめじなどを入れますが、お好み焼きと同様、具材に決まりごとはなく、あまり水の出ない食材であればよいそう。食べる時にはサニーレタスでパクチー、ホーラパー、ラウゴー等の香草と一緒に包み、ニョクマムをベースにニンニク、砂糖、トウガラシで味を整えた「ヌックチャム」というタレにつけて食べます。バインセオによく似たバインクワィ(バインセオに玉子を加えた料理)の場合は、ちょっと辛めのミソをつけていただくそうです。

    国の食文化

    インドシナ半島の東岸に位置するベトナム。南北に長い国土に無数の河川が入り交じっていて、海岸線では20kmに1カ所河口を見ることが出来るとか。ホーチミンやフエなどの諸都市近郊には世界的に有名な遺跡も数多くあり、多くの観光客を集めています。お米はベトナムの食には欠かすことの出来ない一品。もちろんそのまま食べることもありますが、ライスペーパーや米粉として食べることが多いそう。そして、国内で食べるだけではなく、ベトナムは世界3位のお米輸出大国でもあるのです。

  • インドネシア
    インドネシア
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    ナシゴレン
    インドネシア
    インドネシア

    ナシゴレンは、日常的に家庭で、また屋台で食べられているインドネシア風焼き飯(炒めごはん)。「ナシ」はごはん、「ゴレン」は炒める(揚げる)という意味。よく目玉焼きが上にのっていたり、「サテ」と呼ばれる焼鳥や「クルプック ウダン」と呼ばれるえびせんべいなどが盛りつけられています。ナシゴレンの味の決め手は、「サンバル」と呼ばれる、にんにくや赤唐辛子などを材料とした辛い香辛料と、甘いインドネシアのお醤油「ケチャップマニス」。家庭やお店では自家製の「サンバル」で独自の味を出しているそう。ナシゴレンの主な材料は、ごはん、牛肉や鳥肉、エビ、卵、タマネギ、にんにく、サラダ油、塩、コショウなど。日本でも、市販のサンバルやケチャップマニスは輸入食料品店などで売られています。

    国の食文化

    インドネシアは国土が日本の約5倍あり、13,000以上の島々が赤道の両側にわたって連なっている緑豊かな国。インドネシアのごはんは日本のような粘りはなく、パサパサした炊き上がりです。今は炊飯ジャーが使われはじめていますが、田舎の方では今でも一度茹でたお米をさらに蒸す手法が取られているそう。食べ方は、お皿にごはんを盛り、まわりに色々なおかずを盛りつけ、混ぜ合わせながら食べる「ナシチャンプル」(チャンプルは混ぜるの意)や、鶏などのスープを白いごはんにかけてお茶漬けのように食べる「ナシソト」(ソトはスープの意)が家庭などで毎食食べられています。

  • 日本
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    ドリア
    日本
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    日本で生まれた意外なお米料理がドリア。イタリア料理と思っている方も多いかもしれません。さらに意外なことに、実はフランス料理に属するとのこと。ドリアはもともとパリのレストランがイタリア貴族のドリア一家に捧げるために作った料理。作られた当初はトマト、キュウリ、タマゴなど、イタリア国旗を表す3色の食材を使用した料理のことを指していたそうです。そのドリアが、私たちの知っている現在の形になったのは大正時代のこと。横浜のホテル・ニューグランドのスイス人シェフであるサリー・ワイル氏が銀行家の要望を受け、即興でライスの上に小エビのクリーム煮をのせ、グラタンソースをかけて焼き上げたのが始まりだそう。ドリアはフランス、イタリア、スイス、そして日本の文化が融合して生まれた料理と言えますね。

    国の食文化

    日本は言わずと知れたアジアの東方に位置する小さな島国。その小さな面積にもかかわらず、南北に長くのびているため気候環境が幅広いのが特徴。昔から日本食の基本は一汁三菜と言われていて、一般的な家庭で出される和食は、炊きたてのごはん、焼き魚、煮付け、お漬け物にお味噌汁など。このような旬の野菜、魚で彩られる食卓は、季節の変化を目と口から教えてくれます。味わい以外の部分でも楽しめることが日本食の良いところとも言えますね。

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