象印 ZOJIRUSHI

第7回
佐賀県 唐津市立久里小学校

夢先生は元WBC世界フェザー級チャンピオンの越本隆志さん!

越本 隆志(こしもと たかし)
福岡県出身。1971年1月5日生。1992年にプロデビューを飾り、1994年に全日本フェザー級新人王を獲得。1996年には、日本フェザー級チャンピオンに輝き、以後6度の防衛に成功しました。2000年には、東洋太平洋フェザー級チャンピオンを獲得し、7度の防衛に成功。そして2006年、日本人世界王座奪取最年長記録となる35歳でWBC世界フェザー級チャンピオンの座を勝ち取りました。しかし同年、防衛戦に敗れ、現役引退を表明。現在は父親から引き継いだFukuoka Boxing Gymの会長を務めています。

第7回「夢の教室」活動レポート

9月25日(金)、佐賀県唐津市立久里小学校にて、
第7回「ZOJIRUSHIユメセンサーキット2015」が開催されました。
夢先生は、越本隆志さんが務め、
3・4時間目と5・6時間目に「夢の教室」を行いました。

みんなで考えて協力すれば、必ずクリアできる!

「夢の教室」前半35分はゲームの時間。唐津はまだ夏日が続き、夏の余韻を残した体育館での実施となりました。ゲームが始まる前にはアシスタントの式田さんが水分・塩分補給の大切さを子どもたちに教えてくれました。その後、夢先生の越本さんが登場。当日は偶然にもボクシングを習っている児童がいたので、ゲームの前に越本さんとの即興スパーリングが行われました。子どもたちも大興奮のうちに始まったゲームの時間。「みんなで考えて協力する」ことをテーマに、式田さんと対決するゲームを行いました。最初のうちはうまく息があわず、クリアすることが難しいように見えました。しかし作戦タイムにみんなで意見を発言しあって一つの答えを出し、協力しあって取り組んだことで、最後は見事なチームワークでゲームをクリアすることができました。

運動して汗をかいた後は、しっかり水分・塩分補給!麦茶と沖縄の塩でつくった、麦茶ソルトドリンクをゲームの時間のあと、みんなで飲みました!

マラソン大会が、自分に自信を与えてくれた!

「夢の教室」後半55分はトークの時間。越本さんが夢をもつきっかけとなった出来事から、世界チャンピオンという夢に向かう夢曲線を説明しながら、子どもたちに夢について考えてもらいました。
もともと内向的な性格で、外で友達と遊ぶよりも家の中でプラモデルを作っている方が好きだったという越本さん。運動神経もよかったほうではなく、足も速くなかったので、当時は小学校のマラソン大会を迎えると、いつも憂鬱な気分になっていたそうです。そんななか迎えた5年生のマラソン大会。その年も憂鬱な面持ちの越本さんに、お父さんが一緒に頑張ろうと励ましてくれ、大会当日まで毎日自主トレに付き合ってくれたそうです。お父さんとともに地道にトレーニングを重ねるうちに、走ることに対する苦手意識は薄れ始め、マラソン大会当日では、なんと2位になることができました。それまでは後ろから数えた方が早かったのに、地道な自主トレが功を奏し、2位という結果につながったのです。

父と子の二人三脚、夢への挑戦が始まった!

運動への苦手意識も薄れた越本さんが、ボクシングを始めたのは中学3年生、14歳の時でした。越本さんのお父さんがボクシングジムを開設したのがきっかけです。ここから父と子の二人三脚で、世界チャンピオンへの挑戦が始まりました。実際にボクシングを始めてみると相手から目をそらさずに戦い抜くことができたこともあり、お父さんも越本さんのボクシングに対する適性を感じていました。
しかし、高校生活3年間の戦績は12試合で6勝6敗。世界チャンピオンを目指す選手がアマチュアでこの結果では、夢の実現は難しいと思われても仕方ない戦績でした。自信をなくした越本さんは打ちひしがれ、18歳でボクシングをやめてしまいました。家を飛び出し、何の目標もないまま、越本さんは気づけば21歳になってしまいました。
「このまま自分の夢は終わってしまうのかな。」そう悩んでいた越本さんを救ったのは、「早く帰っておいで」というお父さんの一言でした。ボクシングをやめて抜け殻となっていたときの自分が大嫌いだった越本さんは、「絶対に以前の自分に戻りたくない」という思いから自分に打ち勝つべく練習にがむしゃらに打ち込みました。
厳しい練習のかいもあり、越本さんはなんと21歳の間にプロボクサーとしてリングにあがることができました。そして気がつくと、デビューから全戦全勝。25歳で日本チャンピオンにも輝きました。幾度の防衛を重ねるうちに、29歳の越本さんのもとへ、とても大きなチャンスがやってきます。世界タイトルマッチです。

世界チャンピオンになれたのは、支えてくれた仲間のおかげ

長年の夢だった世界チャンピオンまで、あと一歩。しかし、結果は9ラウンドKO負け。越本さんは、負けた理由を「デビューから全戦全勝で、知らないうちに天狗になっていたからだ」と語ってくれました。支えてくれている仲間へ感謝の気持ちを忘れ、ここまで来れたのは自分だけの力だと思い込んでいたのです。
しかし、この敗戦で越本さんは支えてくれる仲間の存在や感謝の気持ちを持つことの大切さに、気が付くことができました。当時の越本さんは年齢は29歳、カラダはぼろぼろ。諦めかけたこともありましたが、越本さんは今度こそ絶対に壁を乗り越えたい、と固く決意しました。
また一からのリスタート。怪我を負っている腕のリハビリや厳しいトレーニングに日々励みました。その間、越本さんはひと時も支えてくれる仲間への感謝の気持ちを忘れることはありませんでした。そんな努力を神様が見てくれていたのでしょうか。遂に2度目の世界タイトルマッチに挑戦する機会を得ることが出来ました。結果は僅差での判定勝ち。ついに越本さんは自身の夢を叶えました。
越本さんの体験に裏付けされた子どもへのメッセージは、シンプルですが大切なものでした。「支えてくれることへの感謝の気持ちを忘れない」そのメッセージが子どもたちに伝わった瞬間、夢の教室に終了のゴングがなりました。

「夢の教室」を終えて。〜担任の先生と子どもたちの感想〜

「夢の教室」で印象に残ったことは何ですか?
越本先生の話を聞いて、これから夢を叶えるためにやってみようと思ったことはありますか?

中尾さん【将来の夢:獣医】

古川くん(左)、田久保先生(真ん中)、中尾さん(右)

何事も最後まで諦めないことが一番大切だと思いました。

友達との絆を深め、勉強も頑張っていきたいです。

古川くん【将来の夢:ゲームクリエイター】

夢を叶えるために、沢山の壁を乗り越え、いろんな人の協力があったことが印象的でした。

好きなゲームを沢山楽しむ。そして勉強も頑張ります。

田久保先生の感想
越本さんのお話を伺い、沢山の人に支えられて夢をかなえられたことに意味があるということを感じました。
一回でスムーズに夢を叶えられたわけではなく、何度も挑戦したり苦労を乗り越えて世界チャンピオンになられたことが印象的でした。

秋吉くん【将来の夢:プロサッカー選手】

秋吉くん(左)、岩本先生(真ん中)、松本くん(右)

夢を諦めないことの大切さ、夢を叶えるまでに沢山の人の支えがあることが印象に残りました。

努力をすること。諦めない心を持つこと。その気持ちを忘れず、しっかり練習をやっていきたいです。

松本くん【将来の夢:国会議員】

夢を叶えるために、色んな人の助け合いや努力が大切だと感じました。

支えてくれているクラスの友達、家族に対して親切にしていきたいと思います。

岩本先生の感想
体育館でのゲームの時間は、子どもたちがいきいきと楽しんでいる姿を見れて嬉しかったです。
トークの時間は子どもたちが越本先生のお話に釘付けになりずっと先生を見ている姿が印象的でした。
夢を叶えるために大切な努力や感謝の気持ちについても子どもたちの心に、すっと入っていったようでした。

開催校について

学校の写真

学校名
唐津市立久里小学校
http://cms.saga-ed.jp/hp/kuri-e/
所在地
佐賀県唐津市久里1820番地
開校
1901年
児童数
233名(平成27年9月現在)
特徴
「豊かな心を培い、夢の実現に向かって、いきいきと活動する子ども」の育成を学校教育目標に掲げ、親切で礼儀正しい子ども(思いやり)、よく考える子ども(学習)、たくましい子ども(体力)の育成を目指しています。全教育活動を通して、基礎・基本の指導の徹底、思考力・判断力・表現力の伸長に取り組んでいます。また、価値ある体験を通して、感動する心と思いやる心、郷土を愛する心を育むことにも積極的に取り組んでいます。

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