SPECIAL O2
理系出身社員座談会
人々にとって身近な存在の家庭用品を取り扱い、
品質・コスト・納期を担保しながら
新製品の開発を行う技術者たち。
今回は理系出身社員3名に、
入社動機や仕事のやりがい、
今後挑戦したいことなどについて
語り合ってもらいました。
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M.S第三事業部 リビンググループ2015年入社 工学研究科
機械物理系専攻 修了ステンレスボトルの設計・開発担当として、現行製品に関する市場調査、新規構造の検討、企画・デザインを反映した設計、試作品の機能・性能検証、コストダウン活動のほか、後進の育成にも力を入れている。U.M第二事業部 生活家電グループ2019年入社工学部
機械・材料工学科 卒業生活家電チームに所属し、新製品の開発を行っている。これまでふとん乾燥機と加湿器を担当し、主に新製品開発にあたっての検証業務や構造検討を担う。仕事をするうえでのモットーは、同じ失敗を二度繰り返さないこと。W.M第二事業部 電気調理グループ2016年入社工学部
電気電子工学科 卒業調理家電を扱うチームで、主にホットプレートやグリルなべなど、テーブル上で使う調理家電の設計・開発業務を担当。機能性やデザイン性、安全性を考慮しながら、大きさ、形、色をひとつずつ決め製品化していく。Q.O1
入社を決めた理由と、
入社してからの印象は?- ふたりは、なぜ象印マホービンに入ろうと思ったの?
- 子どものころからモノづくりが好きで、就職活動はメーカーを中心にまわっていました。その中で当社に興味をもったのは、生活に密着した製品のラインアップが豊富だからです。自分の開発した製品が店頭に並んで、それをたくさんの人が手にとっているシーンが、僕にとっては理想でした。
- 私は、新製品の企画開発から量産まで幅広く関われる点に魅力を感じましたね。あとは地元の大阪で働くことを希望していたので、当社はその条件も満たしていました。Mさんはどうですか?
- 僕もUさんと同じで、製品開発フローをひとりで担うことで、より多くの学びを得られるんじゃないか、と思った。なにかひとつのテーマに特化するよりも、マルチプレーヤーとして、いろんなジャンル、いろんな工程に携わるほうが自分には向いていると感じたから、当社を志望することにしたんだよ。
- なるほど。面倒見のいい上司や先輩からいろいろ助言をもらえるので、初めて経験する業務でも不安が少ないのも良いですよね。助言はもちろん、職場では雑談も結構多くて、なんならうるさいくらいですし(笑)。
- 確かに。開発の仕事って、どちらかといえば、ひとりで黙々とやるイメージだけど、普段のコミュニケーションから新しいアイデアが生まれる、っていうこともきっとあるんだろうね。
Q.O2
これまで
携わったなかで、
いちばん
印象的な仕事は?- ふとん乾燥機の性能試験は、とにかく過酷な仕事でしたね。水で濡らしたふとんを圧縮袋に入れて、その上に60kgの重石を乗せる。ぺしゃんこの状態で長時間放置し、ようやく試験が行える状態になります。多いときは一日に4つの仕込みがあって、たくさんの水を吸ったふとんと重石の移動で、全身が筋肉痛になりました。
- 性能試験って根気がいるし、そういう力仕事が求められるときもあるよね。でも、だからこそ、明確な根拠にもとづいた説得力のあるデータが得られるんだと思う。
- そうですね。自分が行う試験によって、ふとん乾燥機のコースごとの設定時間が決まって、実際の製品にもそれが新しい機能として搭載されることになるので、プレッシャーと同時に、大きなやりがいを感じます。
- 新しい機能ってことは前例がないので、やっぱり思い通りにいかないことのほうが多いよ。いろんな仮説を立てて、ああでもないこうでもないと思い悩みながら試行錯誤を繰り返して、僕なんか夢の中でも性能試験をしちゃってるもん(笑)。まあ、うなされてるわけじゃないんだけど。それでも、核心に迫る条件を発見して技術を確立した瞬間は、なにものにも代えがたい達成感を味わえるから、やっぱりこの仕事はやめられない。
- そうそう、業界の常識を変えるような場面に立ち会うこともあるし。当社の看板商品でもあるステンレスボトルで、せんとパッキンが一体になった業界初のシームレスせんを開発して、それが市場に受けいれられたときは、本当にうれしかった。既成概念にとらわれない発想と地道な検証作業が実を結んだ瞬間は、この先もずっと忘れないと思う。
Q.O3
仕事のやりがいや
おもしろさは?- さっきのMさんのステンレスボトルの話にも通じるけど、当社の製品は身近なものが多くて、ユーザーの反応がわかりやすいのがいいよね。
- 確かに。私なんか、家電量販店で自分の携わった製品が売られているのを見つけると、ちょっと大きめの声で「この象印の製品、いいよな~」とかいってみたりしますもん(笑)。
- 僕はホットプレートの開発担当で、家でも自社製品を使ってるんだけど、「どう?このホットプレート、こげつきにくいでしょ?しかも、プレートのどの部分で焼いても温度ムラがないんだよ!」って、家族や友人に力説してる。
- それは開発担当あるあるだよね。いろんな困難を乗り越えたうえで製品化しているから、愛着が半端ないんだと思う。あとは、チームメンバーと一緒に困難を乗り越えて、喜びを分かち合えるというのも、この仕事の醍醐味じゃないかな。
- Mさんは、リーダーとしてチームをまとめる立場ですもんね。
- 入社当時の目標は、いろんな業務をひとりで完遂させることだったけど、だんだんとそれが変化してきてる。後輩にわかりやすく業務内容を伝えて、仕事をミスなく進めてもらうのがリーダーの役目だし、最近は、できないことができるようになる後輩の姿を見るのが楽しくなってきたよ。
- なるほど。ものづくりの先には、人づくりや組織づくりがあるのかもしれないですね。僕も早くそのステージに進めるようにがんばります。
Q.O4
これから挑戦しようと
思っていることは?- 私はこれまで検証業務がメインで、小物部品の設計や梱包材の設計はしたことはあるんですが、構造の複雑な部品や、製品全体の形を考えるような設計はまだそれほど経験がありません。3D CADの社内講習も受けたので、今後は製品設計の分野にももっと足を踏みいれたいと考えています。
- うーん、後輩の成長意欲の高さには刺激を受けるなあ。実は僕には夢があって、それは、こだわりのたくさん詰まった製品を世に送りだして、自分の孫に「これ、わしがつくったんやで!」と自慢することなんですよ。
- あれ?Wくんのところ、まだお子さん小さくなかった?それが孫って、だいぶ先の話じゃない?
- そうですね。だから、ものすごく壮大な夢なんです。まずは自分が主担当として製品づくりを推し進めるようになって、チームリーダーとしてなんとか実現させたいと思っています。
- まあ、それならそう遠くない未来かも。ただ、Wくんの場合、まずは自分の子どもに自慢するところからかな(笑)。そのためにも、僕ら3人のような若い技術者が日々勉強の精神でしっかり力をつけて、新しいジャンルの製品開発にも積極的に取り組んでいこう。
- はい。以前のふとん乾燥機の性能試験のときみたいに体を張るだけじゃなく、しっかり頭にも汗をかいて。失敗を恐れず、私もどんどん挑戦していきます。