9月27日(火)、奈良県奈良市立東市小学校にて、
第8回「ZOJIRUSHIユメセンサーキット2016」が開催されました。
夢先生は、阪本章史さんが務め、3・4時間目(5年1組)に
「夢の教室」を行いました。
「夢の教室」前半35分はゲームの時間。天候にも恵まれ、絶好の「夢の教室」日和となりました。ゲームが始まる前にはアシスタントの川股さんから水分・塩分補給の大切さについてのお話がありました。
その後登場した阪本さんは、さっそく自転車に乗ってパフォーマンスを披露してくれました。これを見た子どもたちは大興奮。メインゲームにも力が入りました。ゲームの内容はチームで取り組む鬼ごっこです。鬼ごっこと聞いて喜んでいた子どもたちでしたが、少しずつ難しくなるゲームに悪戦苦闘。それでも阪本さんを中心に作戦タイムを繰り返し、最後には見事なチームワークでクリアしました。ゲームの時間の最後には、阪本さんから「チーム一つになって課題を乗り越える経験は貴重だよ。これからもクラスみんなで頑張ろうね」とお話がありました。
「夢の教室」後半55分はトークの時間。夢先生の阪本さんが映像でBMXレースという競技を紹介しながら、子どもたちに夢を持つことの大切さを語りました。阪本さんがBMXレースに出会ったのは8歳のとき。友達が練習をする姿がかっこよくて、BMXを買ってもらうために何度もお父さんにお願いしたそうです。1年後にようやく念願のBMXを買ってもらった阪本さんは、BMXに乗ることにすぐに夢中になりました。最初は遊びのつもりで続けていた阪本さんでしたが、乗り続けることでいつの間にか技術が身につき、12歳のときに参加した全国大会でなんと優勝してしまいました。いきなり日本チャンピオンになったのです。阪本さんのBMXレーサー人生は、順調なスタートを切りました。
その翌年に日本代表として挑んだ世界選手権アメリカ大会。そこで阪本さんは大きな衝撃を受けました。40秒ほどのレースの中で、周りの選手に20秒以上の差をつけられ大敗したのです。同時に開催されたプロの試合も見学し、世界レベルを実感しました。「自分もあんな風になりたい・・・」そう思った阪本さんは、アメリカでプロになることを夢見るようになりました。はじめは夢を笑われることもありましたが、自分で決めた夢を信じて一生懸命練習に取り組みました。そして5年後、18歳になった阪本さんは、武者修行のため単身アメリカに移る決意をします。言葉が通じない、初めての一人暮らしなど、乗り越えなければならない壁はたくさんありましたが、時間が経つとともにアメリカでの生活にも慣れ始めました。しかし肝心のレースは初戦敗退が続き、弱音を吐く毎日が続きます。それから5年間全く結果が出ず、23歳となった阪本さんは、失意のもと日本に帰る決心をしてしまいました。アメリカから逃げ帰ってきたことで、夢を叶えることを諦めかけていましたが、ある日、初めて優勝した12歳の頃の映像を見返していると、当時のモチベーションが昨日のことのように思い出され、「なぜ日本に帰ってきたんだろう」と、自分の決断が間違っていたことに気が付きました。そして阪本さんはあることを決心しました。それは「プロになってもなれなくても、もう一年だけ頑張ろう。すべてを注いで悔いなくやってみよう。」ということ。こうしてアメリカに戻り挑んだ最初のレース。阪本さんは日本人で初めてのチャンピオンとなりました。
アメリカに戻って最初の大会で優勝したことで、「もしかしたらプロになれるかもしれない」と期待していた阪本さんでしたが、その先に待っていたのはプロへの道ではなく、大けがでした。腰の骨を折る大きなけがです。1ヵ月間も入院しなければならない上に、阪本さんはレース代を治療費に回してしまったため、自力では、レースに参加すらできない状況でした。阪本さんは大きなショックを受け、「もうすべて諦めて、日本に帰るしかない・・・」そう思うようになりました。しかしそんな阪本さんを助けてくれたのは、8歳の頃にBMXを教えてくれた、あの親友でした。阪本さんの夢をずっと応援し続けてくれていた彼は、阪本さんのけがを知ってから、治療費でなくなってしまったレース代を募金で集めてくれたのです。復帰後のレースは練習も少なく、阪本さんはとても不安でしたが、夢を諦めきれずに入院中もトレーニングを重ねていたおかげで、レースの技術は衰えていませんでした。その時々でやれることを続けていた阪本さんは、この復帰戦でなんと2位という素晴らしい結果を残すことができたのです。そしてついに、1年間で最後のレースがやってきました。このレースで4位に入ることができればプロになれる・・・夢が目前となり、これまでにない緊張感に襲われる阪本さんでしたが、レース直前、客席を見ると大きな日の丸の旗が目に入りました。よく見ると、そこには日本でレース代を集めてくれた親友の姿がありました。阪本さんはその姿に勇気をもらい、見事4位に入ってアメリカでプロになるという夢を実現しました。その後26歳でオリンピックへの出場を果たした阪本さん。現在は2020年の東京オリンピックで活躍する選手を育てることを新たな目標に、日々努力を続けています。授業の最後には、「夢は一人では叶えられない。自信をもって友達に夢を伝えれば、それだけ応援してくれる人が増えるんだよ。だから自分の夢に自信をもって頑張ろう。」と子どもたちにメッセージが送られました。
河内さん【将来の夢:バレーボールの日本代表になること】
夢に向かって頑張ればみんなも応援してくれるということに気が付きました。
リベロのポジションの技術を身につけるために、日本代表の試合をテレビで見て勉強したいです。
奥田くん【将来の夢:プロサッカー選手】
ゲームの時間では、チームワークの大切さを学びました。
日々の練習の時間を大切にしたいと思います。