象印 ZOJIRUSHI

わが家の自慢料理

第17回 象印 わが家の自慢料理コンテスト入賞作品

土井先生の総評

今回のテーマは「わが家自慢の煮物・煮込み料理」です。おかげで、とても楽しく審査できました。調理時間の長い煮物は、少しの食材をみんなで一緒に食べる。きちんと火をいれることで、消化がよくなる。生や炒め物に比べても、とてもやさしいお料理だと言えるのです。ゆえに、どんな煮物をつくろうかと思って、(コンセプト)、素材を組み合せて煮る、そしてお料理の出来上がりという道筋のなかに、いろいろな物語、センス、楽しみ、おいしさが感じられるのです。なぜそうするのかという食材の選び方(組み合せ方)や食材と人間との関係に何がしたいのかと言うことが見えてきます。感じたことは、コンテスト名に自慢料理とありますが、単に作る人の自慢であってはいけません。私たちの暮らしの伝統やアイデンティーを尊重するところに、普遍性が生まれてくるものです。

象印賞(最優秀賞)

賞品

象印圧力IH炊飯ジャー 南部鉄器極め羽釜(NP-WU10)、象印圧力IHなべ 煮込み自慢(EL-MA30)と賞金5万円

黒豆と牛肉のまったり黒ビール煮込み

黒豆と牛肉のまったり黒ビール煮込み
作者:浅川 様

土井先生のコメント

いいお料理です。浅川さんは旨いものを知っているし、料理が分かっていると思います。黒豆・黒ビール・黒砂糖ただの色合わせですが、というものの魅力的な黒を三つ並べられて、王道で迫られ、ぐっと来ました。それでいて、センスが良い人ですね。かなりおいしいと思います。

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優秀賞

賞品

象印圧力IHなべ 煮込み自慢(EL-MA30)と賞金3万円

ミルクで煮たおからの煮物

ミルクで煮たおからの煮物
作者:河上 様

土井先生のコメント

さりげなくて、良いですね。いい意味で派手さがないので、最優秀賞にはしませんでした。最優秀賞でないほうがこのお料理にはふさわしいと思ったからです。牛乳をおからに使うのは、なかなか思いつかないでしょう。牛乳の効果は絶大でおからがとてもしっとりとしてコクがでて、くせがなくなります。これはだれにでも、すぐに習えるお料理です。

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入賞
賞品

象印圧力IHなべ 煮込み自慢(EL-MA30)

するめだしの煮物
するめだしの煮物

作者:西村 様


土井先生のコメント

するめいかでだしをとるのもいいですが、豚肉と牛肉を一緒に使わうことを、ごく自然になさっているのがすばらしいですね。へんにお料理を習うとこういうことはできない、固定観念ができてしまって、自由さがなくなるように思います。自然体のおじいちゃまらしい素敵なお料理だと思います。

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入賞
賞品

象印圧力IHなべ 煮込み自慢(EL-MA30)

ホロホロスペアリブのトマト煮込み
ホロホロスペアリブのトマト煮込み

作者:宇田 様


土井先生のコメント

豆とスペアリブの煮込みはとてもおいしそうですね。トマトで煮込んだ料理が応募者のなかに目立ちましたが、トマトを入れなくてもおいしくできると思います。いろいろと新しい調理法や食材を取り入れられるのが、分かりますが、もっと素直に作ってみれば、なにか新しい発見があるのではと思います。いや、ずれにしても本当のおいしさをご存知のお料理上手であることは間違いないと思います。

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入賞
賞品

象印圧力IHなべ 煮込み自慢(EL-MA30)

しみじみ煮
しみじみ煮

作者:米田 様


土井先生のコメント

こういうあたりまえのお料理をつくれるのは、自然の食材が身近にあるからでしょうね。四季折々、時々の畑にある食材同士はなかよしで、一緒にお鍋の中に入れる。とは言っても冬には何もなくなる、でも乾物があるし、なにも心配いりません。米田さんの暮らし方が目に見えてきて、しあわせでいらっしゃると、うらやましく思いました。

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土井先生プロフィール

料理研究家。おいしいもの研究所代表。食の場のプロデューサー/地域食の洗練化、レストラン総合開発。元早稲田大学非常勤講師。日本の料理を初期化し、命を作る仕事である家庭料理の本質を伝える。変化する料理とその周辺を考察した食文化をメデイアを通して提案する。日本の未来を担う若者に持続可能な日本らしい食を伝えたい。講座「土井善晴の勉強会」「大人の食育」「土井善晴のお稽古ごと」。NHK「視点論点」「きょうの料理」「ラジオ深夜便」TV朝日「おかずのクッキング」28年間講師。近著「おいしいもののまわり」グラフィック社。

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