今回CMにご出演いただくにあたって、
より深く炎舞炊きのことを知っていただこうと思いまして、
このような場を設けさせていただきました。
気軽に聞いていただけると私も気軽に話せますので…
どうぞよろしくお願いいたします。
はい、よろしくお願いいたします。
以前から白いごはんはよく食べられていたんですか?
食べますね。炊飯ジャーも結構こだわって
なるべく良いものを買っていたんですよ。
家電量販店にもよく行かれていたんですか?
行きますね。4~5年に一回くらいには買い替えたりして、
今まで、ま、そうですね、もう何台か買っていますね。
4~5年前だと、まだ炎舞炊きが発売されていない時ですが、
そこからだいぶ技術が進化していまして、
へぇ、そうですか。
炎舞炊きの始まりは“かまど炊き”にあります。
そこにおいしいごはんが炊ける要素が凝縮されているんです。
かまどで炊く釜には木ぶたが乗っていますよね。
はいはい、あの重いやつね。
あの木ぶたは、ある程度重たいのでかまど全体に
適度な圧力がかかるんです。
それによってより沸点が上昇し、高温で炊飯することができます。
釜は「羽釜」と呼ばれていまして、
かまどの火口に羽がひっかかり、かまどの土手が密着しているので、
熱を閉じ込めながら、加熱することができるんです。
ほぉ、そうなんですね。
あと大事なのが火力ですね。
昔は土間で炊いていたので、吹きこぼれても
全く問題ないくらいの火力を出すことができていました。
それにより、かまどの大火力によっておいしいごはんが炊けていたんです。
古から学ぶことが多い、というのが炊飯の特徴です。
なるほど。
で、そのかまど炊きを実際に調査しようということで、
奈良県に古民家が残されている公園があるんですが、
そこのかまどをお借りして調査しました。
そういうところがあるんだ。
実際にやってみて科学的に検証したのが、炎舞炊きの開発の最初です。
なるほどなるほど。
そのときに発見したのが“炎がゆらいでいる”ということです。
普通に考えたら当たり前のことなんですが、
なかなかそこに気付けませんでした。
「なぜ炎はゆらぐのか?」というと、
まず、かまどがある場所は土間なので風が吹いています。
阿部さんは、“ふいご”というものをご存知ですか?
ええ、風を吹いて起こす道具ですよね。
そうです。
ふいごによって火を強くできますが、
それによっても炎がゆらぎます。
そう言われたら、ゆらゆらしてますね。
そうなんです、そこがすごくポイントになっていまして。
実際、かまどの炎は、部分的に強弱をつけながら釜に当たっているんです。
あ~なるほど、全体にまんべんなく炎が当たるんじゃなくて、
側面に当たったりとか、色んなところに炎が当たってるんですね。
はい、それを科学的に見てみようということで、
実際に赤外線カメラで見るとこんな感じになっています。
ほんとだ、違いますね、動いてる。
温度の高いところとそうじゃないところ。
温度が高いところと低いところっていうのが生じてくるんです。
バラバラに出てくるんだね、へぇ~。
自然の摂理として温度の高いところから
低いところに水の流れが生まれる。
すなわち対流が激しくなってお米が舞う、
だから“炎舞炊き”という名前になっています。
舞うってことだね。要するに対流が内釜の中で起きるから。
そうです、中でお米が動いています。
それは要するに、 炎のゆらぎによって部分的に加熱しているから、
そこに流れが生まれる。 なるほど。
現在に至るまでの研究でおいしく炊ける仕組みはわかりましたが、
ここからどのように現代の炊飯ジャーに落とし込むか
というのが大変でして…
これが炊飯ジャーに搭載されている実際の底IHヒーターになります。
従来の底IHヒーターは全体をちゃんと加熱しましょうっていう風に
つくられていたので、これだと私たちが目指している
炎のゆらぎは再現できないんです。
全部を一度に加熱するから?
そうですね。だから従来のIHヒーターを変えないといけない。
ということで生み出されたのが2018年に発売された
初代「炎舞炊き」です。
従来のIHヒーターを3つに分割し、
強い火力をそれぞれ独立制御するという構造がこれまでにない発想でした。
IHヒーターが炊飯ジャーに搭載されて以降、
20年間ぐらいは当社も含めてどのメーカーも構造は
大きく変えてきませんでした。
あ、どのメーカーもこのシンプルなIHヒーターを使っていたんですか?
はい。各社同じような構造のIHヒーターを搭載していましたが、
それを変えようと思い立ったのは、とにかくおいしく炊ける
炊飯ジャーを目指して炎のゆらぎを再現したかったからです。
従来のIHヒーターが1つから3つに分離し、
それぞれ独立制御する構造になりました。
2020年発売のモデル(NW-LA型)からは6つになって、
そして2022年に世に送り出した炎舞炊き(NW-FA型)では、
IHヒーターは6つのままですが、さらに形状を進化させました。
なるほど。6つは変わらないけど形を変えた。
具体的にどう違うんですか?
6つのうち2つずつ、IHヒーターから熱が加わるようになっていますが、
そうすることで、釜内で激しい対流が生じます。
NW-FA型では、IHヒーターの形と配置を変えて、
縦の対流に加え、横からも対流が生じ、
今までよりも激しい対流が起こるよう、
さらに複雑でロジカルな形にしているわけです。
お米からしたら予測ができない動きですね(笑)
そうですね(笑)
これも実現するのがなかなか難しくて、
開発して製品化するまでに2年くらいかかっています。
炎のゆらぎがいい、というのはわかりましたが、
もっともっとおいしくできるように
進化させていこうという気持ちが常に私たちの中にあるので、
それを体現して、完成までこぎつけました。
いや~すごいですね。
これからも、ごはんをさらにおいしくできるように
進化をしていきたいなと思っています。
やはりおいしいごはんが食卓にあると、
暮らしが豊かになっていくというのはあると思うので、
本当にそうですよ。
そこを目指していきたいなと思っています。
ごはんがおいしいってすごいことですよね。
ごはんのおいしさって凄く違いが出るじゃないですか。
そうですね(笑)
たとえばおいしい料亭とか行くと「うわ~うまいな」って。
僕なんかは、まずごはんから食べるんですよ。
あ、そうなんですか?
たとえば、刺身があったとしてもまずごはんから食べますね。
おかず無しでごはんだけでも全然平気な方なので。
嘘つけないところだと思うんですよね。
そうですよね。ごはんは食卓のメインを張る存在だと思うので。
ごはんって日本人にとって重要な存在じゃないですか。
以前出演したドラマで、
ものすごく食にこだわりのある監督と一緒に撮影したことがあるんです。
食は人を幸せにする、というのをテーマにしたドラマでしたが、
ケンカしているカップルや夫婦が来た時に、
おいしいもの食べると、気持ちが段々変わっていく様を描いていたんです。
本当にその通りだと思います。
一口食べて機嫌がよくなるんですよ。
お米なんて一番最初のものであって、
そういう幸せ度っていうのは食から来るからね。
お米は毎日のものだからすごく大事にしたいなと僕は思ってるんですよ。
よかったです、そのタイミングでこの…
今回CMに出演できてね(笑)うれしいです、ベストタイミング(笑)
非常によかったです(笑)