象印 ZOJIRUSHI

ご購入の日からはじまる、お客さまとの新しい物語。

「ZOJIRUSHIオーナーサービス」

CS推進部 / 佐藤 隆之(左) 
CS推進部 / 東 杏子(右)

2018年にスタートした「ZOJIRUSHIオーナーサービス」。象印商品ご購入時にオーナー登録されたお客さまに向けて、お役立ち情報の詰まったメールマガジンやオーナー限定イベントなどをご提供。その一方で、お客さまからのさまざまな声やご要望などを受けとめ、次のものづくりへと活かしています。企業の一方通行ではなく、ご愛用者と作り手との想いをつなぐプラットフォームとして、新しい顧客サービスのあり方を考えつづける、担当メンバーからの声をお届けします。

STORY.

売りっぱなし、では終われない

私たちは耐久消費財、つまり比較的寿命の長い商品を提供するメーカーです。次にお買い上げいただくまでの長い間、お客さまとの接点が少なくなるのが悩みどころ。なにかご不明な点、あるいは商品にご不満な点があったとしても、わざわざ伝えてくださる方は、ほんの一部。たとえ満足してもらっても、どんな方がどのような点で良いと感じられたのか、直に声を聞ける機会は限られていました。
せっかく象印を選んでくださったお客さまに、「つぎも象印」と思っていただくために、私たちにできることは何だろう。買ってもらった商品を、より快適に、より満足なかたちで使ってもらえるよう、もっとできることがあるんじゃないか? そう考えることが、オーナーサービスの出発点となりました。

お客さまに向き合ったメッセージを

私たちのサービスのひとつが、商品ご購入時にオーナー登録してくださったお客さまへ、さまざまなご案内をメールでさしあげることです。いわゆるメールマガジンですが、中身が単なる情報の押しつけでは意味がありません。商品をご利用のお客さまにとって、本当に役立つ情報を届けられているかどうか、つねに自問自答しながら作成することを心がけています。
「まもなくご購入から1年を迎えます」。こんな文面からはじまるメールは、1年間のメーカー保証が終わる前に、不具合がないかどうかを確かめていただくためのお知らせ。確かめることで、より長く快適に使ってもらえたら、という思いを込めてお送りしています。

タイミングのいいお知らせが好評

いつもお届けしている情報が、本当に意味のあるものかどうか。それを私たちに教えてくださるのが、お客さまご自身です。たとえば、「加湿器」をお買い上げの方へ、お手入れの目安である「1ヵ月後」に「加湿器の内容器洗浄方法」を発信するなど。ご購入の商品や時期にあわせて、タイミングよく情報を発信する“ステップメール”をはじめたところ、想像をこえる反響が。受け取った方の多くが開封してくださるとわかり、いまも多くの商品で発信をつづけています。
この“ステップメール”を考案する上で重要なのが、社内の「お客さまご相談センター」の意見です。日頃から直接、いろいろなお困りごとに接しているからこそ、お客さまが本当に知りたいこと、伝えるべき内容を熟知しています。ほかにも、ご購入いただいた調理家電を活用できるレシピなど、選りすぐりの情報をお届けできるよう、社内のいろんな部署と連携しています。

象印らしいユニークなイベントも

「象印のオーナーになってよかった」という喜びを、いろんな形で体感していただけるように、オーナーサービスでは、メールをお届けする以外にも多彩なイベントを企画。多くの方にご参加いただいています。たとえば、スポンサーを務めるレーシングチームのレース観戦や劇団の公演、そしてときには、まだ世に出ていない新製品の特別内覧会も。
「営業が新製品の商談のために用意した大がかりな展示会を、一般のお客さまにもお披露目できたら」と企画したものの、「どれだけの方が興味を持って来てくださるのか」と一抹の不安が。けれど、メールでご案内したところ、たくさんのご応募が寄せられ、「社員と交流できるのが楽しく、とても貴重な体験ができた」といった嬉しい感想をいただきました。現在はより多くの方に参加していただけるよう、オンライン形式で新製品の説明会を実施しています。

▲ スーパーフォーミュラ2019最終戦ご招待イベントの様子(2019年11月実施)

ファンはつくるのではない

オーナーサービスをはじめた当初は、「私たちがこのサービスで象印のファンをつくらなきゃ」と思い込んでいました。けれど、実際に運営してみてわかったのは、「象印のファンは、こんなにもいらっしゃったんだ」ということ。そのファンを生みだしたのは、他でもない、お客さまが出会ってきた象印の商品たちです。
確かな品質のモノをつくりつづけていれば、それを愛してくれる人がいる。お客さまは、商品を通して象印とのつながりを感じてくださり、私たちのやるべきことは、それを目に見えるかたちで深めることだったんです。企業の魅力を発信するつもりが、逆にお客さまから、象印のいいところを教わっているようにも感じます。

これからもお客さまとの架け橋に

おかげさまで、オーナーサービスにご加入くださる方の数も、メルマガの開封率も、順調に伸びつづけています。その一方で、見た目の数字だけにこだわってはいけない、という思いも。特典を増やせば、派手なキャンペーンをすれば、一時的に数は増えるかもしれません。でもそこに、心のつながりは生まれない気がしています。ひとりひとりのお客さまと真摯に向き合い、象印らしいご愛用者サービスを提供していきたいと思います。
日々お客さまから寄せられる丁寧なご意見や嬉しい声を読んでいると、どんな時でもやる気が湧いてきます。
「私たちだけが元気をもらっていては、もったいない」と、メッセージを集めて社内に掲示するという企画も検討中。もちろん、商品に関する気づきやご要望など、重要なことはどんどん各部署に連携して、ものづくりに活かしていきます。これからも、皆さまと象印をつなぐ架け橋として、よりよいサービスを実現していけるよう取り組んでいきます。

▲ 「炎舞炊き」発売日に実施した「新製品オンライン説明会」の様子(2022年6月実施)

SECRET STORY.

象印オーナーサービスの
「ここだけの話」

佐藤 隆之

「オーナーサービスでアンケートを実施すると、すごい数の回答をいただきます。商品をお使いになった感想や、もっとこんなサービスをしてほしいなど、読むのが毎回楽しみです」

佐藤 隆之/CS推進部

東 杏子

「今回も○○さんからご意見が!」と担当間で共有し合うことがありますよね。お客さまと象印との距離が近くなっているなと感じる瞬間のひとつです」

東 杏子/CS推進部

所属部署・内容は取材当時(2022年7月)のものです。