お米の保存方法は冷蔵庫がおすすめ!劣化を防ぐための適切な保存方法をご紹介!

毎日の食卓に欠かせないお米。お米の保存方法が適切でないと風味や食感が損なわれます。
当記事では、精米直後のお米と、炊きたてのお米の保存方法をわかりやすく解説します。毎日のごはんをもっとおいしく、楽しみましょう。
目次
お米の賞味期限はどれくらい?

お米の賞味期限の目安は以下の通りです。
冬 | 2 ヶ月以内 |
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春・秋 | 1 ヶ月程度 |
夏 | 2 週間以内 |
お米はお肉のように◯月◯日と決まった賞味期限はありません。しかし、野菜や果物のように「生鮮食品」扱いになるため、お米を開封後のおいしく食べられる期間はある程度決まっています。ここでは、気温の変化によって影響を受けやすいお米の季節ごとの保存期間を紹介していきます。
冬の場合
冬のお米の保存は、気温が低く、湿度も安定しているため、精米したお米でも約 2 ヶ月の保存が可能です。ただし、暖房による室内の乾燥に注意が必要です。
極端に乾燥するとお米の水分が失われて風味が落ちるため、冷蔵庫の野菜室など湿度が一定に保たれる場所での保存がおすすめです。また、結露を防ぐために気温差の大きい場所は避け、できるだけ温度変化の少ない床下や冷蔵庫などの場所に置きましょう。
春・秋の場合
春と秋は気温の変動が大きいため、お米の保存期間は約 2 ヶ月以内が目安となります。特に梅雨入り前の春は湿度が上がり始める時期なので、カビや虫の発生に注意が必要です。
密閉性の高い容器を使用し、直射日光の当たらない涼しい場所で保存しましょう。また、春と秋は温度変化もあるため、こまめに保存状態をチェックすることをおすすめします。
夏の場合
夏は高温多湿の環境がお米の品質劣化を早めるため、保存期間は約 2週間以内と短くなります。夏場は、虫の発生やカビのリスクも高まるため、冷蔵庫での保存が最適です。
ただし、冷蔵保存する場合は密閉容器に入れて冷気による乾燥を防ぎましょう。夏場は特に、できるだけ早く食べられるように、家族の人数に合わせて購入する量を調整することも大切です。
なお、ここでご紹介した保存期間は「おいしさを維持できる期間」の目安です。この期間を過ぎたからといって食べられなくなったり腐ったりする訳ではないので、あくまで目安として考えてみてください。
お米はどこに保存するのがいい?

お米の保存場所選びは、おいしさを長持ちさせるために重要です。特に日本の気候は季節によって大きく変化するため、一年を通して最適な保存環境を維持するには工夫が必要です。ここでは、理想的なお米の保存場所を詳しく解説します。
湿度が低い場所
お米は、湿度が低い場所を選ぶことが大切です。高湿度の環境ではお米の水分量が増加し、カビや虫の発生リスクが高まります。
・キッチンのシンク周辺
・浴室や洗面所の近く
・窓際
上記のような湿気の多い場所よりも、冷蔵庫など比較的湿度が低い場所を選びましょう。米びつを使用する場合は、通気性のあるタイプよりも密閉式のものがおすすめです。除湿剤を近くに置くこともひとつの対策になりますが、直接お米に触れないよう注意してください。冷蔵庫の野菜室も湿度が比較的安定しているため、長期保存する場合は小分けにして保存するのも効果的です。
高温・直射日光を避ける
特に夏場は室温が 30℃を超えることもあるため、できるだけ涼しい場所に保存することが大切です。お米は高温になると酸化が進み、風味が落ちるだけでなく虫が発生しやすくなります。キッチンのコンロ近くやレンジ、冷蔵庫横など熱くなりやすい場所は避け、直射日光が当たらない暗所を選びましょう。
やってはいけないお米の保存方法

間違ったお米の保存方法は、カビや虫の発生、風味の低下など、良質なお米を台無しにする原因になります。ここでは、避けるべき 4 つのお米の保存方法をご紹介します。
袋のまま保存
購入したお米を開封後もそのまま袋で保存している方は要注意です。紙袋などは湿気を吸収しやすく、お米の品質劣化を早めます。
さらに、一度開封した袋は完全に密閉することが難しく、外気や湿気の影響を受けやすくなります。特に夏場や梅雨時期は袋だけの保存では不十分のため、必ず密閉性の高い専用の米びつや保存容器に移し替えておきましょう。
湿度の高い場所に置く
お米は湿度の高い場所に置くと、水分を吸収してカビが発生しやすくなり、虫の繁殖の原因になります。
特に梅雨時期や夏場は室内の湿度も上昇するため、湿度計を設置して 60%以上の場所は避けましょう。もし保存スペースに余裕がない場合は、除湿剤を近くに置く、または少量ずつ小分けにして冷蔵庫で保存するなどの対策を取ることをおすすめします。
米びつを洗わずに使い続ける
米びつを定期的に洗わずに使い続けることは、古い米ぬかが残り、虫の発生やカビの原因となります。
米びつの端の方に虫の卵が付着している場合があるので、隅々まで洗ってください。
夏場は月に 1 回程度、冬場でも 2〜3 ヶ月に 1 回程度は洗浄するのが理想です。洗浄後は日光で十分に乾燥させるか、清潔な布で水分を完全に拭き取ってから使用しましょう。
密封せずに放置
お米を密封せずに放置することは、湿気や乾燥の影響を直接受け、風味が急速に失われていきます。また、開放状態では米害虫が侵入しやすく、不衛生です。さらに、密封されていないお米は周囲の匂いを吸収しやすく、キッチンの調理臭がお米に移ることもあるでしょう。
お米は必ず密閉性の高い容器に入れ、できるだけ空気に触れないよう保存します。使用後は必ずしっかりと蓋を閉め、長期保存する場合は脱酸素剤を一緒に入れるのも効果的です。
要注意!お米の劣化サイン

お米は適切に保存していても、時間の経過とともに少しずつ品質が変化していきます。古くなったお米は風味や食感が落ちるだけでなく、場合によっては健康にも影響を与える可能性があります。以下では、お米が劣化したときに現れる 3 つの重要なサインをご紹介します。
匂いが変わった
お米がカビ臭さや酸っぱい匂いがした場合は、酸化や微生物の繁殖が進んでいる証拠です。新鮮なお米には、ほのかな甘い香りがありますが、劣化すると独特の異臭を放つようになります。
保存状態が悪い場合や長期間保存されたお米では、匂いが変化することがあります。異臭がする場合は、健康上のリスクを避けるためにも廃棄するのが良いでしょう。
色が変わった
お米の劣化が進むと、炊く前の状態から黄ばみが見られるようになります。新鮮なお米は、品種にもよりますが、白米であれば透明感のある白色または乳白色になっています。
また、黒や緑の斑点が見られる場合は、カビが発生している可能性が高いため食べずに破棄してください。色の変化は均一ではなく、部分的に起こることもあるため、お米全体をよく観察することが大切です。
炊きあがりがベチャつく
劣化したお米のサインの一つが、炊きあがりの食感の変化です。新鮮なお米は適切な水加減で炊けば、粒立ちが良く適度な弾力があるはずですが、古くなったお米は、ベチャついたり、パサついたりすることが多くなります。
炊いたごはんの保存方法

おいしく炊き上げたごはんも、食べきれずに余ることはよくあります。炊いたごはんを数日経ってもおいしく食べられるように冷蔵と冷凍での保存方法を紹介します。
冷蔵保存の方法
冷蔵保存では、ごはんを十分に冷ましてから保存することが大切です。熱いまま密閉容器に入れると、お米がベチャッとした状態になります。
保存する際は、ラップで包んでから容器に入れると、乾燥を防ぎ、より効果的です。また、大量のごはんを一つの容器に詰めるよりも、食べる分量ごとに小分けして保存すると、冷蔵庫内での冷却が均一になり、取り出す際も便利です。
冷凍保存の方法
冷蔵保存も手軽で便利ですが、「ラップと触れている部分が水分でベチャベチャになる」「温めムラが発生しやすくなる」といったデメリットがあります。そのため、おいしく長期間ごはんを保存したい場合は冷凍保存がおすすめです。冷凍することででんぷんの劣化を防ぐことができ、おいしく長くごはんを保存できます。
ラップで包んだごはんをフリーザーバッグに入れると、乾燥を防ぎ、匂い映りも防止できます。
保存袋には冷凍した日付を記入し、古いものから使いましょう。ラップ以外にも、お米専用の容器もあります。
まとめ
お米は、野菜や果物と同じく生鮮食品扱いになるため、お米を開封後においしく食べられる期間は決まっています。
そのため、お米をできるだけ長く良質な状態で保存するためには、正しい保存方法をしっかりと把握しましょう。炊く前のお米の保存方法としては、米びつや冷蔵庫での保存がおすすめです。米びつを選ぶ際は、温度調整や密閉性などの機能面を重視して選びましょう。
一方、炊き上がったお米の保存方法は、長い時間保存できて、おいしさも損ないにくい冷凍がおすすめです。ごはんをたくさん炊きすぎてしまった時はもちろん、あえて多くのごはんを炊いて冷凍しておけば、ご飯を炊く時間も省けますので、上手に冷凍保存を活用してみるとよいでしょう。