「SNSで話題の炊飯器調理」は危険?炊飯器で調理するときの注意点をご紹介

「トマト・タマネギ・ひき肉・カレールーを炊飯器に丸ごと放り込んで加熱する『無水キーマカレー』」
「ジップロックに鶏むね肉と調味料を入れ、水を注いだ炊飯器で煮込む『鶏ハム』」
などなど……「SNSで話題の炊飯器レシピを真似したい!」と思ったことがある方も多いのではないでしょうか?
手軽さに惹かれ、ついつい真似をしたくなる気持ちもわかるのですが、中には危険な使い方をしてしまっているケースも。危険であることを知らずに真似をしてしまうと、ケガや故障につながってしまいます。そこで今回は、炊飯器の正しい使い方や調理方法をご紹介します。炊飯器調理の注意点を改めて確認しましょう。
目次
炊飯器の危険な使い方とは?まずは基本を押さえよう!

置き場所のNGは?
水のかかるところ
炊飯器に水がかかり、感電・漏電・火災につながる可能性があるため、水のかかる場所に炊飯器を置かないように注意しましょう。
火気の近くや直射日光の当たる場所
火や日光の熱で、本体が変形・変色してしまう恐れがあるため、火気や直射日光の当たる場所に置くのは避けましょう。
不安定な場所・熱に弱い敷物の上
不安定な場所に置くと、本体が倒れてこぼれたり、火災につながったりする可能性があります。また、熱に弱い敷物の上に置くと、敷物が変形・変色してしまう他、火災につながるリスクがあります。
壁・家具の近く
炊飯器本体の熱や蒸気によって、壁や家具が変形・変色・破損してしまう恐れがあります。また、火災の原因になるため、壁や家具の近くに炊飯器を置くのは避けましょう。
IHヒーターの上
誤ってIHヒーターのスイッチが入ってしまった場合、炊飯器が変形・変色・破損してしまいます。また、磁波が原因で炊飯器が故障してしまう可能性があるため、IHヒーターの上に炊飯器を置くのはNGです。
使い方のNGは?
蒸気口に顔や手を近づけない
炊飯中、蒸気口に顔や手を近づけると、蒸気でヤケドをしてしまう恐れがあります。特に小さい子どもがいるご家庭は注意しましょう。
炊飯中にふきんなどをかけない
炊飯中の蒸気口にふきんをかけると、熱がこもり、ふたやボタンが変形・故障してしまう可能性があります。
プラグを濡れた手で触ったり蒸気をかけたりしない
濡れた手でプラグを触ると、感電してしまう可能性があります。また、プラグに蒸気があたるとショートや発火の原因になります。
ごはん粒や汚れがついたまま使わない
ごはん粒やその他の汚れがついたまま使用すると、炊飯器が故障してしまうことがあります。
磁石や磁気に弱いものを近づけない
磁石を近づけると、炊飯器が誤作動を起こす可能性があります。また、磁気に弱いICカードやキャッシュカードを炊飯器の近くに置くと、カードが壊れて使えなくなることも。ラジオ・テレビ・補聴器なども、雑音が入ったり音が小さくなったりすることがあるため注意しましょう。
コードを傷つけない
無理にひっぱったり、ねじったりしてコードを傷つけると、感電・漏電の原因になる他、火災につながることもあります。
吸気口・排気口などのすき間に異物を入れない
吸気口・排気口をはじめ、炊飯器のすき間にピンや針金、金属物などの異物を入れると故障の原因になってしまいます。
改造・分解修理を自分で行うのは厳禁!
火災・感電・ケガの原因になるため、自分で炊飯器を改造したり分解修理したりするのはNGです。
炊飯・クリーニング中に外ぶたを開けたり移動させたりしない
炊飯・クリーニング中など、炊飯器が作動しているときに外ぶたを開けたり、移動させたりすると、蒸気が噴き出して危険な他、誤作動や故障の原因になります。
故障やケガの原因に!炊飯器でやってはいけない料理とは?

煮炊きで分量が増えるものを使う料理(ねりもの・豆類・めん類など)
ねりもの・豆類・めん類など、水分を吸って膨張する食品はNGです。分量が増えることで、ふきこぼれや外ぶたが開くなどのトラブルにつながります。
酢めし
炊飯器の内釜で酢めし(酸性の強いもの)を作るのもNGです。酢の酸によって、内釜のフッ素コーティングがはがれる恐れがあります。
急激に泡が出る重曹などを使った料理
重曹など、加熱することで泡が出る成分を使うのもNGです。炊飯中にふきこぼれる可能性がある他、泡が蒸気経路をふさぎ、外ぶたが開いてしまうなどのトラブルにつながります。
とろみのある料理
カレー・シチュー・あんかけ・ジャムなどのとろみのある料理は、熱をキープする性質があります。その影響で温度センサーが誤作動を起こし、内釜の底が焦げついてしまうことがあります。また、とろみのついた汁や食材が蒸気経路をふさぎ、ふきこぼれの原因にもなります。
多量の油を入れる料理
多量の油を入れると、温度が高くなりすぎ、温度センサーの誤作動につながります。炊飯器や内釜の底が焦げついたり傷んだりしてしまう他、炊飯器が故障してしまう恐れがあります。
ポリ袋・クッキングシート・アルミ箔・ラップなどを使った料理
ポリ袋・クッキングシート・アルミ箔・ラップなどに食材を入れて加熱すると、これらの製品が蒸気経路をふさいでしまいます。外ぶたと本体のすき間から蒸気がもれたり、外ぶたが開いたりする恐れがあるので、使用しないようにしましょう。
葉物・皮つきトマトなどの野菜を使った料理
野菜を入れて加熱すると、葉や皮が蒸気経路をふさいでしまう恐れがあります。外ぶたと本体の間から蒸気がもれたり、外ぶたが急に開いてしまったり、トラブルの原因になるため、葉や皮がある野菜を使うのはやめましょう。
ごはん以外のものを調理すると、製品によってはご紹介したようなリスクにつながる可能性があります。ただ、最近ではパンやケーキなどのメニューに対応した製品も多く出ています。炊飯器でごはん以外のものを調理したい場合は、そのような製品を選ぶのがおすすめです。
まとめ
SNSで話題の炊飯器レシピには、ケガや故障のリスクにつながるものが含まれている可能性があります。もし「真似してみたい!」と感じた場合は、今回ご紹介したNGな調理方法に触れていないかを確認してみてください。