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象印調査シリーズ 「炊飯」に関する調査
調査項目
炊飯の実態
(1)ごはんを食べることは多いですか
(2)ごはんを炊く頻度(育ち盛りの子供のいる家庭)
おいしくごはんを炊くための工夫・こだわり
(1)お米の購入・保存・精米でこだわっていること
(2)お米を炊くときにこだわっていること
(3)使用している炊飯器
(4)“IH炊飯ジャー”って?
(5)無洗米の使用
(6)ごはんをおいしく炊くための言い伝え
※育ち盛りの子供を持つ首都圏の主婦 300 人を対象に実施
 「炊飯」に関する調査結果をベースに"おいしいごはんの炊き方のコツ" を
 まとめました。
おいしくごはんを炊くためのお役立ち情報
(1)お米の貯蔵
(2)洗米と水加減
(3)IH炊飯ジャー
(4)無洗米
(5)浸漬(予熱)
(6)ごはんをほぐす
(7)おいしく保温
(8)はじめチョロチョロ、中パッパ、赤子泣いてもフタとるな
(9)炊飯器のお手入れ
(10)梅雨時〜夏場に気をつけたいこと

主な調査結果

ごはんを毎日炊いている家庭は89.3%(1日2回以上も28.0%)
ごはんをおいしく炊くためにこだわっているのは、「お米の銘柄」「精米日が新しい」「水道水以外の水」「一度に食べる分だけ炊く」
50%超の家庭でIH炊飯ジャーを使用も、「おいしく炊けるのは知っていても、よくわからない」が46.7%。
ほとんどの主婦が「はじめチョロチョロ、中パッパ、赤子泣いてもフタとるな」を知っているが、2割の主婦が意味はよくわからない。

調査結果の詳細

炊飯の実態
■ (1)ごはんを食べることは多いですか
夕食では94%、朝食も39%が“ごはん党”

今回の調査では、対象(小学生、中学生、高校生のいずれかの子供を持つ主婦)の家庭では、育ち盛りのお子さんがいることもあり、ごはんを「いつも食べている」「食べることが多い」を合わせた“ごはん党”は、朝食で39.0%、夕食では 94.0%もありました。「ごはんとごはん以外が半々」の中間派は、朝食で 25.7%、夕食では3.7%。ごはんを「食べることは少ない」「まったく食べない」は、朝食では35.3%いますが、夕食では0.7%と極わずかです。

<表−1>ふだんの食事はごはんが多いですか
  朝食 夕食
ごはんをいつも食べている 54 18.0% 158 52.7%
ごはんを食べることが多い 63 21.0% 124 41.3%
ごはんとごはん以外が半々 77 25.7% 11 3.7%
ごはんを食べることは少ない 78 26.0% 2 0.7%
ごはんをまったく食べない 28 9.3% 0 0.0%
無回答 0 0.0% 5 1.7%
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■ (2)ごはんを炊く頻度(育ち盛りの子供のいる家庭)
ごはんを毎日炊いている家庭は89.3%
1日に2回以上の家庭も28.0%


やはり、育ち盛りのお子さんがいる“ごはん党”の家庭では、ごはんを「毎日炊いている」が89.3%ありました。2回以上炊いている家庭は28.0%と、多くの家庭でごはんが炊かれています。1日に家庭で炊く回数を計算すると平均1.28回となっています。

<表−2>ごはんを炊く頻度はどのくらいですか。(通常1日に炊いている数量回答)
3〜4日に1回  4 1.3%
2日に1回 28 9.3%
1日に1回 151 50.3%
1日に1.5回 (おおよそ2日に3回) 33 11.0%
1日に2回 82 27.3%
1日に3回 2 0.7%
 
1日に1回以上
炊いている
268 89.3%
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おいしくごはんを炊くための工夫・こだわり
■ (1)お米の購入・保存・精米でこだわっていること
「お米の銘柄にこだわっている」28.7%、
「精米日の新しいお米を選んでいる」27.7%、
「保存に気をつけている」18.7%


家庭でごはんおいしく炊くために「お米の銘柄にこだわっている」が28.7%、「精米日の新しいお米を選んでいる」が27.7%と答えています。以下、「お米の保存に気をつけている」18.7%、「お米の産地にこだわっている」17.0%が続いていますが、「特にない」も21.3%となっています。
また、「玄米を購入して米店で精米」が6.0%、「玄米を購入して家庭で精米」は2.3%でした。

<表−3>ごはんをおいしく炊くために、お米の購入や保存で、工夫やこだわっていることがありますか。(複数回答)
お米の銘柄にこだわっている 86 28.7%
精米日の新しいお米を選んでいる 83 27.7%
特にない 64 21.3%
お米の保存に気をつけている 56 18.7%
お米の産地にこだわっている 51 17.0%
玄米を購入して、米店などでまとめて精米している 18 6.0%
玄米を購入して、家庭で炊くたびに精米している 7 2.3%
その他 32 10.7%
無回答 1 0.3%
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よく買うお米の銘柄は何ですか
(「お米の銘柄にこだわっている」と回答の
86人に質問)  
●よく買うお米の産地はどこですか
(「お米の産地にこだわっている」と回答の
51人に質問)
(1)コシヒカリ 57
(2)あきたこまち 15
(3)ササニシキ 6
(4)ひとめぼれ 5
(1)新潟県(魚沼:8を含む) 21
(2)山形県(庄内:1を含む) 9
(3)秋田県 4
(3)茨城県 4
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■ (2)お米を炊くときにこだわっていること
「水道水以外の水を使っている」36.3%
「一度に食べる分だけ炊いている」24.7%、「特にない」24.7%


炊飯時に「水道水以外の水を使っている」が36.3%と、水にこだわっている主婦は3人に1人に上っています。「一度に食べる分だけ炊いている」24.7%、「おいしく炊ける炊飯ジャーを使用している」22.7%、「お米と水以外に入れているものがある」14.0%となっています。一方、「特にない」も24.7%います。
水道水以外に使うのは「浄水器の水」が55人、お米と水以外には「にがり」を入れると答えた主婦が12人とトップでした。

<表−4>ごはんをおいしく炊くために、炊飯時に、工夫やこだわっていることがありますか。(複数回答)
水道水以外の水を使っている 109 36.3%
一度に食べる分だけ炊いている 74 24.7%
特にない 74 24.7%
おいしく炊ける炊飯ジャーを使用している 68 22.7%
お米を炊くときに、米と水以外に入れているのもがある 42 14.0%
その他 9 3.0%
無回答 6 2.0%

水道水以外にどんな水を使っていますか
(「水道水以外の水を使っている」と回答の
109人に質問)
●米と水以外に何を入れていますか
(「米と水以外に入れているものがある」と
回答の42人に質問)
(1)浄水器の水 55
(2)アルカリイオン水 15
(3)ミネラルウォーター 12
(4)購入した水(ペットボトル) 6
(5)井戸水、清水 2
その他 3
無回答 15
(1)にがり 12
(2)炭 9
(3)雑穀 6
(4)麦 3
(5)氷 2
(5)油 2
その他 7
無回答 5
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■ (3)使用している炊飯器
9割の家庭で使用されている「炊飯ジャー」、主流は「IH」で半数以上

ごはんを炊飯ジャーで炊いている家庭は91.3%。この中で、「IH炊飯ジャー」の使用は55.3%、「IHかどうかわからないが、炊飯ジャーを使用している」14.7%も含め、現在、多くの家庭でIHタイプの炊飯ジャーが使われているようです。

<表−5>使用している炊飯器はどんなものですか。
IH炊飯ジャー 166 55.3%
IHではないが炊飯ジャー 64 21.3%
IHかどうかわからないが、炊飯ジャーを使用している 44 14.7%
ジャー(保温)機能のない炊飯器 2 0.7%
ガス式の炊飯器 12 4.0%
炊飯ジャーは使用していない 12 4.0%
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■ (4)“IH炊飯ジャー”って?
“IH”の言葉は知っていても、詳しくはわからない
「おいしく炊けそうなことは知っているが、よくわからない」が46.7%


現在の家庭での炊飯器の主流である“IH炊飯ジャー”ですが、この“IH”について、「詳しく知っている」主婦は4.0%。大半の主婦は「漠然と知っている」35.0%、「おいしく炊けそうなことは知っているが、よくわからない」46.7%。「まったくわからない」と回答した主婦は3.7%います。

<表−6>IH炊飯ジャーの“IH”の意味を知っていますか。
詳しく知っている 12 4.0%
漠然と知っている 105 35.0%
おいしく炊けそうなことは知っているが、よくわからない 140 46.7%
まったくわからない 41 13.7%
無回答 2 0.7%
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■ (5)無洗米の使用
無洗米を「いつも使っている」15%、「ときどき」15.7%
「使ったことがない」36.7%


近年、普及が進んでいる、研がずに炊ける「無洗米」の使用経験者は6割超。しかしながら、「いつも使っている」「ときどき」の使用派は3割。7割の主婦は、あまり使っていないようです。

<表−7>お宅では、無洗米を使っていますか。
いつも購入して使っている 45 15.0%
ときどき購入して使っている 47 15.7%
使ったことはあるが、普段はあまり購入しない 96 32.0%
使ったことがない 110 36.7%
無回答 2 0.7%
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■ (6)ごはんをおいしく炊くための言い伝え
“はじめチョロチョロ、中パッパ、赤子泣いてもフタとるな”
ほとんどの主婦(98.3%)がこの言葉は知っているが、
5人に1人は「意味はよくわからない」

ごはんをおいしく炊くために昔から言い伝えられている“はじめチョロチョロ、中パッパ〜”、ほとんどの主婦(98.33%)はこの言葉を知っています。この言葉の意味も大半の方が理解しているようですが、「言葉は知っていても、意味はよくわからない」主婦も2割います。

<表−8>お“はじめチョロチョロ、中パッパ、……”という言葉を知っていますか。
知っているし、意味も理解している 231 77.0%
言葉は知っているが、意味はよくわからない 64 21.3%
知らない 4 1.3%
無回答 1 0.3%
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おいしくごはんを炊くためのお役立ち情報

(1)<お米の貯蔵>
精米後の賞味期限の目安は、新米〜翌年3月までは約2ヶ月、4月〜5月は1ヶ月、6月〜7月は
20日、8月は2週間以内といわれています。家庭の台所はお米の貯蔵には悪条件の場合が多いので、少量での購入や密封容器で冷蔵庫に保存することなどを心掛けましょう。

(2)<洗米と水加減>
お米を研ぐ時に大切なことは、手早くすることです。ゆっくりしているとお米がヌカの臭いを吸収し、炊き上がったときのごはんの香りが悪くなります。 最初はたっぷりの水(ボールなどに溜めておく)を一気に加えて、4〜5回かきまわして10秒以内に捨てることを心掛けましょう。これを数回繰り返し、水の濁りがなくなればOKです。
炊飯ジャーのなべ(内釜)には目盛がありますが、この目盛は標準的な目安ですので、好みやお米の種類や新米度によって水加減を調整しましょう(新米はやや控えめ、古米は多めに)。水加減が同じでも「かため」「やわらかめ」と炊き分けできる機種も多くなっています。
(※アルカリ度の強い水を使うと黄変したり、べたついたご飯になります)

(3)【IH炊飯ジャー】
IH(induction heating)とは「電磁誘導加熱」の事で、IHコイルに電流が流れるとコイルの回りに磁界が発生します。発生した磁界により、内釜にうず電流が流れ、その電気抵抗によって内釜自体が発熱するしくみです。内釜自体が発熱するので、熱効率がよく、内釜全体が均一に温められるので、炊きむらもなく、強い火力でおいしく炊き上げます。
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(4)【無洗米】
無洗米の製造は、精米業者により、主に以下の方式があります。
(1)水洗い方式(水洗い後、急速乾燥)
(2)BG方式(ヌカでヌカを取る)
(3)タピオカ(タピオカでヌカを取る)
(4)乾式研米(ブラシで米の表面を研ぐ)
無洗米は表面のヌカを取っている分、米粒が小さくなるため、同じ計量カップではかると、米の量が
3〜5%多くなります。そのため、炊飯器では、お米の量と水加減を、無洗米専用計量カップ(お米で合わせる)、あるいは、内釜の無洗米専用の目盛り(水加減で合わせる)計量カップは同じ)で調整する必要があります。
※炊飯ジャーの「無洗米コース」は、予熱を長めにとり、お米の吸水を促進させるのと、無洗米は表面のでんぷんの影響で焦げたり、ふきこぼれやすいため、通常より時間をかけ、ゆるやかに炊き上げます。

(5)<浸漬(予熱)>
一般的には、夏場で30分、冬場で2時間程度の浸漬(お米に水を含ませる)が必要とされていますが、現在の炊飯器では、予熱機能があり、浸漬の必要はありません。洗米してすぐに炊飯できます。また、タイマー予約では、設定した炊き上がり時間を逆算して、予熱時間をコントロールしています。

(6)<ごはんをほぐす>
炊き上がったらすぐにごはんをほぐし、ごはんがべたつかないように余分な水分を飛ばします。

(7)<おいしく保温>
ごはんの乾燥・嫌な臭い・変色を防ぐためには次のような保温はしないで下さい。
(1)ごはんのつぎ足しや、冷えたごはんからの保温は×
(2)白米以外(炊き込みごはん、おこわ)の保温は×
(3)コロッケ・味噌汁などごはん以外のものの保温は×
(4)12時間以上(炊飯ジャーの「おやすみ保温」では24時間以上)の保温は×
(5)しゃもじを入れたままの保温は×
(6)差し込みプラグを抜いた状態での放置は×

(8)【はじめチョロチョロ、中パッパ、赤子泣いてもフタとるな】
昔から、かまどでごはんをおいしく炊くために言われている言葉です。
「はじめチョロチョロ…………」は、地域によっていろいろな言われ方がありますが、もっと詳しく言うと、「はじめチョロチョロ、中パッパ、ぶつぶついう頃火を引いて、ひと握りのわら燃やし、赤子泣いてもフタとるな」となります。
(1)「はじめチョロチョロ」とは“弱火”のことで、予熱で米全体にじっくり水分を吸収させます。
(2)「中パッパ」は“強火”で一気に加熱して沸騰させ、
(3)「ぶつぶついう頃火を引いて」は火加減を調節して沸騰を維持し“炊き上げ”ます。
(4)火を止める直前に「ひと握りのわらを入れて燃やす」ことにより、強火で余分な水分(遊離水)を追い出す“炊き上げ”で、ごはんが水っぽくなるのを防ぎます。
(5)火を止めてからも、できる限り釜内の高温を維持するため「赤子泣いてもフタとるな」と、フタをとらずに“蒸らし”ます。
このような火加減で炊くとおいしいごはんが炊けるということですが、この言葉は、現在でも、IHやマイコン等炊飯器の炊飯フローに次のように活かされています。
(1)はじめチョロチョロ → 浸漬・予熱
(2)中パッパ → 沸騰
(3)ぶつぶついう頃火をひいて → 沸騰維持(インバータで微妙な火加減をコントロール)
(4)ひと握りのわら燃やし → 炊き上げ(強火)
(5)ふた取るな → 蒸らし(二度炊き)

(9)<炊飯器のお手入れ>
内ぶたや、蒸気口キャップなどにおねばが付着したままですと、おいしく炊飯できない場合がありますので、まめにお手入れしましょう。
内釜(なべ)はフッ素加工を施しているため、長持ちさせるためには、次の事をお守り下さい。
(1)食器洗いの桶代わりにしないで下さい。
(2)酢は使わないで下さい。
(3)調味料を使ったら、お手入れは早めにして下さい。
(4)たわし、みがき粉などは使わないで下さい。

(10)<梅雨時〜夏場に気をつけたいこと>
梅雨から夏場に掛けて室温・湿度ともに高くなりますので、<お米の貯蔵>でも触れましたが、特にこの時期のお米の貯蔵には気をつけるようにしましょう。
さらに、夏場は水温も高くなりお米の腐敗がはやくなりますので、タイマーを使っての予約炊飯は、米のひたしすぎによる腐敗を防ぐため、予約時間は13時間以内を目安にしましょう。無洗米の場合は、普通のお米よりも腐敗しやすいので、米をよく洗い、予約時間は8時間以内を目安にしましょう。
また、この時期のお米は、収穫から時間が経っており、いわゆる「古米」と呼ばれ、新米とくらべて水分が少なくなっています。炊き上がったご飯がちょっとかたいと感じる場合は、水加減を若干多めにすると改善されます。
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